お悔やみメッセージの英訳を依頼するとき、これはやらないでください! | 翻訳で食べていく方法★プロの翻訳者養成所

お悔やみメッセージの英訳を依頼するとき、これはやらないでください!

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翻訳の仕事をしているとよくある依頼が…

 

お悔やみメッセージの英訳

 

(あるいは、その他の言語への翻訳)

 

海外の友達や知り合いに対してのメッセージ、という依頼もたまにありますが、圧倒的に多いのは企業や政府関係者からの依頼です。

 

確かに、公式なメッセージや要人へのメッセージはミスは避けたいですし、稚拙なメッセージも送りたくないものですから、プロの翻訳者に依頼するということが多いようです。

 

また、そう頻繁にあることではないので、社内や庁内にメッセージを書く達人がいるということもそうそうないので、地方自治体などからメッセージの翻訳を依頼されることが少なくありません。

 

そのとき、「翻訳の依頼でこれはやらないで!」と思うことがあります。

 

それは「メッセージ本文だけの翻訳依頼はしないで!」ということです。

 

どういうことかと言うと・・・

 

メッセージの翻訳を依頼するときに、相手の国や地域の文化や習慣についてあまりよくご存じでない場合は、「メッセージの形式や書く内容についても翻訳者に任せていただきたい」のです。

 

メッセージを送るということ自体は、国際的な儀礼としても、地域内における慣習としても、世界各地でほぼ共通した習慣だと思います。

 

ですので、メッセージを翻訳して送ること自体は問題ありません。

 

しかし、表現する内容は伝えたい気持ちは世界共通にしても、その伝える形式には地域差がありますし、場合によっては必ず書くお決まりの文句のようなものがあったりします。

 

もちろん、そういうことをすべて無視して、日本式のメッセージをそのままダイレクトに訳して(もちろん、意訳はありますが)送りたいということもあるでしょうから、そういう特別な意図がある場合は構いません。

 

しかし、相手の国や地域の慣習に従った形でメッセージを送りたいという場合は、その形式も含めてある程度、翻訳者にお任せいただきたいと思うのです。

 

依頼するときの手順としては、まず(日本式でもいいので)訳したいメッセージをひととおり(正式な形で)書いていただきます。

 

それを見て、伝えたい内容を翻訳者が把握し、あとは現地の形式やしきたりに従って、定型文がある場合は追加して、形式を整えて全体としてお悔やみメッセージの体を成すように作成します。

 

ですから、完成した訳文は、必ずしも日本語(原文)のとおりに訳されないこともありますし、日本語では使われない表現や定型文が追加される場合もあります。

 

また、文化によっては、その文や表現、内容は伝えないほうが適切だろうと思われる場合は、依頼者に相談したうえで削除したり、内容を変更してもらう場合もあります。

 

ともかく、お悔やみメッセージは国によって異なる場合もあるので、そういう手直しや調整も想定してご依頼いただきたいと思うのです。

 

さらに、通常の手紙や書簡であれば、宛先は、メッセージを書いた本人の知り合いになることが多いと思いますが、お悔やみメッセージの場合は、本人ではなく遺族となることが多く、その場合、面識のない方に送ることになる可能性もあります。

 

また、配偶者に充てて送られることも多いと思いますが、面識のない配偶者に送付する場合、未亡人や寡夫に送ることになるわけで、宛名を書くときにも注意が必要な場合があります。

 

したがって、(相手の国や地域の習慣がよくわからない場合は)封筒の宛名書きも含めて、翻訳者にご依頼いただくとよいかと思います。

 

いずれにしても、「お悔やみメッセージの翻訳」と一口にいっても、実は本文をそのまま訳すだけでは済まず、メッセージを届けるための習慣も考慮しなければならないので、メッセージをボンと翻訳者に送るだけでなく、今回お話したようなメッセージを送る手順全体のことを、翻訳者までご相談いただければよろしいのではないかと思います。

 

 

 

 

ちなみに、アメリカでは、お悔やみの意を伝えるとき、お悔やみメッセージのカードを送ることがよくあります。

 

誕生日、ウェディング、クリスマスなどでも送ることがよくある、ああいうメッセージカードです。

 

もちろん、カードの柄やメッセージはそれなりの内容となります。

 

日本の企業や官公庁などからお悔やみ文の翻訳の依頼をいただくとき、基本的にはほぼすべてが書簡でメッセージを伝えるという依頼なのですが、場合によっては、絵柄の入ったお悔やみメッセージカードを送られるということも、検討してもよろしいかと思います。

 

絵やデザインが入っていたほうが、日本のようなモノクロの無機質な挨拶状より気持ちが伝わると思いますし、アメリカではカードを送ることの方が一般的かと思います(ビジネスや政府関係者であっても)。

 

これは欧州でも同じかと思います。

 

(アジアではどうでしょうか?)

 

翻訳は、とかく「文章」だけが対象だと思われがちですが、根本的には「心」を伝えるためのものですから、文面だけでなく、送る形式や送り方も含めて翻訳者に相談していただけたらよろしいかと思います。

 

ちなみに、「お悔やみメッセージ」は英語で「condolence messages」などと言います。

 

たとえばGoogleなどで「condolence message」とか「condolence card」などと検索するといろいろな情報が出てきます。

 

メッセージの文例や、形式の例、それから、お悔やみを伝えたいときにはどういう形があるか(メッセージに限らず、訪問や電話など)の丁寧な説明もたくさん出てきます。

 

とても参考になります。

 

さらに、画像検索(Google検索のキーワードを入力して、その下の「画像」をクリックすると出てきます)すると、カードのイメージもたくさん出てくると思います。

 

相手の国や地域でどんなカードが適切なのか、ここで察することができるでしょう。

 

 

 

このところ、私もよく知っている芸能人の方がなくなったり(私の身の周りでも知り合いが亡くなったという知らせが入ったり)、お悔やみの場面がなんだか多い気がします。

 

そこに能登半島で大震災が起こり、羽田空港で大事故が起こり・・・

 

そしたら、歌手の八代亜紀さんの訃報が飛び込んできました。

 

気持ちを明るく持たなければとは思いつつも、どうしても下向きがちになってしまう今日この頃です。

 

そんな気分が落ち気味なときではありますが、あまりそちらに気を取られている余裕がないくらい、このところは仕事をたくさんいただけていて、本当にありがたいです。

 

ただ、どうしても暗い気持ちが襲ってきてしまうときもあるのですが、そんなとき私は、音楽を聴きながらストレッチをしたり、筋トレをすると気がまぎれる気がします。

 

(ウォーキングもいいのですが、最近天気が悪くて出れていません)

 

私はあまり器用ではないため、運動をしているとどうしても(悲しい気持ちさえ忘れて)そちらに集中してしまうようです。

 

でも、運動をしていると気持ちが明るくなっていくので、なかなか良い効果だと思っています。

 

しかも、結果的には体調もよくなっていますから(筋肉も付いて、体も引き締まる)、やはり運動に勝るものはないと思っています!

 

あとは睡眠ですね。

 

程よく運動をしておけばしっかり眠れますし、寝れば気持ちも晴れるので不思議なものです。

 

 

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

 

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