ChatGPTを活用して稼ぎを増やす
今週は、人と話をするよりも、ChaGPTと話をする時間の方が圧倒的に多かったですww
ある大学の成績証明書をスペイン語訳するというご依頼があり、しかも、ラテンアメリカ向けという条件付き。
正直なところ、「スペイン語」自体は、RAE(スペイン王立アカデミー)という王立機関が全世界のスペイン語の標準を決めているので、それを基準にしていれば間違いないのですが(私のスペイン語もそれを基準に勉強したもの)、個別の講義の名称などは、もしかしたら南米向けに用語をアレンジしてもいいかなと思ったので、少し時間をかけて調べることにしました。
その際、最近流行りのChatGPTを活用することができました。
ChatGPTをまともに使ったのは今回が初めてなのですが、これが思った以上に使えた!
今までは、Googleなどで自分でキーワードを入力していろいろと検索していたわけですが、その検索の速度&効率が格段に上がるような気がします。
ただ、SNSなどでもあちこちでつぶやかれていますが、間違ったことを言ってきたり、ありもしない事実をしれーっと回答してきたりすることもあるので、鵜呑みにすることはできません。
確かに、今回実際に使ってみて、間違いもかなりありました。
ですので、事実確認は必要になります。
ChatGPTが言ってきたことを、そのまま使うのはとても危険です。(正しいことを言うこともあるのですが)
ということで、ChatGPTにどんなメリットがあるのか、最近ChatGPTを使ってみて思ったことを挙げてみたいと思います。
今回、たとえばこんな質問のしかたをしました。
「『スポーツ社会学』という名称の講義を提供している南米の大学を挙げてくれ」
こちらが実際のチャットです。
日本語でチャットしてもちゃんと答えてくれると思うのですが、私の場合、スペイン語の翻訳をしているときはスペイン語でちゃべったり考えたりするほうがやりやすいので、チャットもスペイン語でやったというだけのことです。
「スポーツ社会学」という単語を翻訳する場合、従来であれば、(知らなければ)Google翻訳などの翻訳アプリを使って翻訳をするのが一般的だと思います。
ただ、それだけでは実際には十分ではなく、実際に南米(現地)でその語彙が使われているか、それに相当する語彙がなければ、その翻訳で現地の人に十分に(意図されたとおりに)伝わるか、判断をしなければなりません(それが翻訳者の仕事)。
今までであれば、「スポーツ社会学、南米、大学、講義」などといったキーワードをスペイン語にして、Googleなどで検索をして、その検索結果のなかから証拠を見つけるといった作業手順だったと思います。
すぐに見つからなければ、キーワードを変更するなど、工夫をするわけです。
それでもなければ、現地の大学関係者とか知り合い(ネイティブ)に確認をとるとか。
この作業が、ChatGPTを活用するとかなり効率アップされたような気がします。
先ほど言ったように、「『スポーツ社会学』という名称の講義を提供している南米の大学を挙げてくれ」ってな感じで質問を投げれば、あっという間に自分で検索をして答えを出してくれます。
上のスクショの会話でも、その名称が採用されている大学名を具体的に(国別に)挙げてくれているので、かなり信頼性があります。確証を得るために、あとはその大学のシラバスで確認すればいいわけです。
また、「中南米のスペイン語で『学長』はなんと訳す?」という質問もしてみました。
すると、「presidente」か「rector」だという回答がきたわけですが、これは自分の知識と一致するので、rectorで大丈夫だなとか、presidenteにしてみようかという選択ができるわけです。
裏を取りたければ、それぞれをキーワードにしてGoogle検索をするか、またChatGPTに掘り下げた質問をすればいいわけです。
もちろん、ネット上の情報が正しいわけではありませんが、Googleの画像検索などをすれば、実際の大学の証明書などの写真が見れたり、それぞれの大学のページなどで確認できるわけです(あくまでも「たとえば」の話ですが)。
ここまでChatGPTがやってくれるのは、翻訳の作業上、かなり時間の短縮と効率アップ(∴ストレス軽減)の効果があります。
まだまだうまく活用できていませんが、ひとりで仕事をしている者にとっては、かなりの味方になり得るという、可能性を感じました。
これからは、もっともっとChatGPTを上手に活用できるよう、がんばっていこうと思います。
ここで注意点は、Googleで探して答えが見つかる程度の質問を投げてあげること。
非公開情報や、ネット上にない情報は、ChatGPTも拾ってこれないようです。
具体的な講義名を質問してみたら、「公開されている情報がなかったので、お答えできません」といった返事が返ってくることもありました。
それと、ChatGPTを使うときに注意書きも出ますが、非公開情報や機密情報を載せてしまうと、情報漏洩してしまうリスクがあるので、これは厳禁ということになります。
たとえば、ChatGPTを使えば、翻訳をしてもらうこともできます。
ただ、その訳が正しいのかどうか、使いたい場面で適切な表現なのか、自然な表現なのかどうか、その判断はやはり人間となるようです。
私も、今回の翻訳で「それは南米で自然なスペイン語ですか?」という質問を何度かしてみたのですが、「自然です。ただし、地域や場面によって適切な表現は変わる場合があるので、注意してください」といった趣旨の注意もされました(ChatGPTがそう言ってくれる)。
正しいことも言ってくれますが、ネット上にある情報などから自分で学習したことを話しているだけなので、人間の知識以上のことは話せないということのようです。
ただ、上手に質問をしたり、上手に話せば、かなり細かいところまで(既知の情報を)教えてくれるので、とても使い勝手が良いと思いました。
使いこなすには、なかなか高度な技術が必要だと思いますが。
今のところ、私の場合は、自分でGoogle検索をする代わりに、ChatGPTに検索した結果を話してもらうという感じの使い方をしていて、これはかなり使えると思いました。
とにかく、仕事が早い。
有能な(自主性のない)秘書のような感じです。
全世界からネット上の情報を集めてくれるし、(私の扱う言語であれば)何語でもすぐに対応してくれるのは、とてもありがたいです。
あと、自分が書いた文章も「間違いがないかどうか」判断してもらいました。
もちろんその判断も丸のみにするわけにはいきませんが、少なくともスペルチェックを含めて、いろいろなアドバイスはしてくれたので、ワードがスペルチェックをするよりは、ワンランク上のチェック作業ができそうです。
実は、さらに使い勝手がよくなるように、その結果を「読み上げ」機能を使って読み上げてもらう試みもました。
チャットを自分で読むよりも、音声で読み上げてもらいながらだと作業もできるので、良いアイデアだと思ったのです。
しかし、それは失敗でした。
スペイン語なのに、英語読みで棒読みされて、まったく使い物になりませんでした。
スペイン語に設定したのですが、そしたら今度は英語がスペイン人の英語みたいになりました。
いや、なんとか聞き取ればなんとなく想像はできたのですが、それでも、作業の効率アップには程遠いです。
私のように多言語で調べる場合は、まだ使えないようです。
それぞれの言語を瞬時に認識して、それぞれの言語で読み上げてもらえるようになるとありがたいですね。
その点はいまいちですが、しかし、ChatGPTはかなり使えることが分かったので、これからはちょっと手放せない相棒になりそうです。
繰り返しますが、間違ったことやありもしない事実を言ってくることもあるので、判断は自分できちんとできなければなりませんのでご注意くださいね。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました。
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