独立したてで仕事が途切れがちだった頃にやって成功した仕事を増やす方法 | 翻訳で食べていく方法★プロの翻訳者養成所

独立したてで仕事が途切れがちだった頃にやって成功した仕事を増やす方法

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翻訳の仕事を(副業で)始めた20年ほど前、私はしばらく1社の翻訳会社としか契約(登録)していませんでした。

 

複数社と契約をしない根拠はないのですが(特に、その翻訳会社から他の会社との契約を禁止されていたわけでもなく)、なんとなくしてはいけないような気がしていたのでした。

 

ただ、2つの翻訳会社と契約をして、1つの案件で手一杯なときに、もう1つの会社からも仕事が来て、それを断らなければならなくなったら困る・・・という気持ちはありました。

 

当時、私には(翻訳ではない)本業があったので、収入に困ることもなく、自分の翻訳のペースを掴めてもいなかったので慎重になっていました。

 

独立を決意したとき、その1つの翻訳会社からかなりの分量の仕事をもらえていたのですが(食べていけるくらい)、それでもいざ独立してみると、どんどん不安は募っていきました。

 

・安定的に仕事が継続して入ってくるのだろうか?(入ってこない月があったらどうしよう)

 

・たった1社で(収入面で)十分に経営が成り立つのだろうか?

 

・取引先が倒産したらどうしよう?

 

・他の翻訳会社に自分は果たして使ってもらえるだけの実力があるのだろうか?

 

独立して1~2カ月で、そんな不安に急に襲われたのでした。

 

会社を辞める前は、副業の翻訳の仕事がバンバン入って来るし(なんなら、本業の会社になんて行ってる暇がないくらい)、やる仕事やる仕事が楽しいので、そんな不安を全く感じていませんでした。

 

当時を振り返ると、甘かったなぁと思います。

 

辞めたタイミングもよろしくなかったかもしれません。

 

4月に辞めたのでした。業務的にキリが良かったというのもありますが。

 

4月までは、副業の翻訳がとても忙しいわけです。なぜなら、年度末は翻訳業の繁忙期。4月もその名残で少し忙しいですし、その月までの翻訳料がしばらく入ってきます。

 

しかし、(私が)会社を辞めたとたん、唯一契約していた翻訳会社からの仕事は、どういうわけか途切れがちになります。

 

いや、「どういうわけか」と言いましたが、理由がわかってなかったのは当時の私だけでして、実際には、4月を過ぎたら業界的に仕事が少なくなるので、当然といえば当然なわけです。今となってはよく理解できること。

 

その後、会社からの給料も入ってこなくなり、いよいよ焦るわけです。

 

ハチハチハチ

 

業界のことも何も分かっていなかったが故の「焦り」ですよね。完全に準備不足&情報不足でした。

 

今なら、Twitterなどで先輩たちに質問をしたりすることもできたでしょう。

 

私がTwitterを始めたのは2010年のこと。独立して5年以上も後のことです。

 

当時は、「独立したんだから、人脈を広げたほうがいいよ」と大学の先輩に紹介されたMixiをやっと始めたくらいでした(それも、わけわからず)。

 

とにかく「焦った、焦った」でした。

 

自分の翻訳の実力も問題があったと思いますが、「焦り」の最大の要因は情報不足だったと思います。

 

当時はSNSも未発達だったので情報が絶対的に少なかったということもありますが、確か書店に行って「翻訳者になるためには」みたいな書籍を2~3冊買った程度だったと思います。

 

今は、Twitterやブログで多くの人たちが情報を発信してくれています。

 

ノウハウも(人それぞれですが)いろいろ出ていて、自分に合ったスタイルを見つけることができるでしょう。

 

情報環境が20年前と今とでは全く違うので、20年前の自分に掛ける言葉はないのですが・・・

 

今、同じような状況でお悩みの人たちに対してアドバイスするとすれば、「同じような悩みを持っている人の声を聞け」

だと思います。

 

その悩みに対して、何らかの回答がどこかには見つかるはずです。

 

もちろん、20年前の私のように、仕事が来ない駆け出しの翻訳者に対して「すぐにバンバン仕事が入ってくる方法」というアドバイスは見つからないと思いますが、それでも「仕事がなかなか入って来ない人でもできること」といった観点から調べてみれば、いろいろなアドバイスが見つかると思います。

 

で、その一助となるべく、私の過去の経験をどこかの誰か1人でもいいので活かしてもらえれば・・・という思いで、今日は私がその後、どのような策を講じて仕事を安定させていったか、ご紹介してみたいと思います。

 

時代も違いますし、みなさんと分野も経験も違うので、一概には言えないと思いますが、何かのヒントになれば幸いです。

 

かたつむりかたつむりかたつむり

 

独立した後、私がやったことで、その後の翻訳者としての軌道が少し変わったなと思うこと(きっかけ)は2つありました。

 

1つは、登録する翻訳会社を増やしたこと。

 

当たり前のことかと思いますが、(先ほど言ったように)私は複数の翻訳会社と契約するのがよくないことと思っていたので、ここで私は思い切ったのでした(やっと!)。

 

これは、少し時間が経ってから効果を発揮することになるのですが、すぐにはうまくいきませんでした。

 

なぜなら、トライアルになかなか受からなかったのです!爆  笑

 

最初の翻訳会社に拾っていただけたのは、本当に幸運だったのかもしれません。

 

で、私は2つ目の策を講じました。

 

それは、翻訳者のデータベースに登録することでした。

 

私は(確か)無料データベース2つに登録したと思います(そのうち1つはなくなってしまったようですが、もう1つはまだ生きています)。

 

で、このデータベースがなかなか良い仕事をしてくれたのでした。

 

別に秘密でもなんでもないので言いますが、そのデータベースの1つとは「翻訳ディレクトリ」です(ステマでもありません、念のため)。

 

登録してすぐに仕事が殺到するというわけではなく、実際にこのディレクトリを経由して翻訳会社などから連絡が来ることは多くありません。

 

しかし、実際に直接メールが来たり、電話が来たりしました。

 

何なら、最近も来ます。

 

私の場合、1年に数件というレベルですが、でも実際に来ました(緊急助っ人を求める電話が多かったかな)

 

ところが、ディレクトリからは、直接の仕事の依頼よりももっと大きな効果があったのです。

 

ディレクトリに登録して、わりとすぐに舞い込んできた大きな変化がありました。

 

それは、自分に直接連絡が来る打診ではなく、「翻訳者募集情報」のところに掲載される求人情報でした。

 

ここで、たまたま海外の翻訳会社の「翻訳者募集」情報が掲載されていて、そこで拾っていただいた(登録させていただいた)翻訳会社が、今、私の最大の収入源とも言える翻訳会社とのお付き合いのきっかけとなったのです。

 

補足すると、「翻訳者募集情報」は、掲載されている求人などの情報を見て、自分で応募するというもの。

 

ですので、採用されるかどうかは自分次第なわけですが、先方から連絡が来るのを待っているのではなく、自分からアクションできます。

 

また、ネット(Google検索など)ではなかなか翻訳会社の検索は大変ですが、翻訳の仕事の情報に絞り込まれているので、検索が楽です。

 

また、翻訳会社だけでなく、一般企業の社内翻訳者の募集なども出ているので、そういう意味では検索するのにとても便利で、チャンスを掴むきっかけになりやすいと思います。

 

海外の翻訳会社との取引ということで、少々の不安はありましたが、私自身、(日本でも)翻訳会社との取引経験がそもそも少なかったので、不安はいずれにしても変わらないレベルでした。

 

その会社は、その後吸収合併などを経て、当時とは別の会社になっていますが、それでもその流れでずっと仕事をいただいています。

 

さらに良かったことは、その会社を辞めて別の翻訳会社へ転職した担当者から「その転職先の翻訳会社にも登録しないか?」とお誘いを受けて、仕事が広がっているという棚ぼたがありました。

 

今取引をしている海外の翻訳会社は、わりと大規模の会社でして、取引先も世界的な大手を多く抱えています。

 

また、最近いろいろな方面で名前が聞こえてくるスタートアップなどの名前もあり、翻訳ディレクトリの翻訳者募集で拾ってもらったご縁が、随分と大きく発展したなぁと感慨深いです。

 

翻訳として独立して「営業をする」といっても、なかなか難しいところがありますが、こうして翻訳に特化した求人サイトを利用して見つかったところで自分の営業活動をすれば、何も求められていない会社の門を闇雲に叩くのとは違って、かなり良い結果が期待できるのではないかと思います。

 

 

UnsplashDomenico Loiaが撮影した写真

 

 

 

ちなみに、似たような翻訳者データベース系のコミュニティとして「アメリア」という翻訳者ネットワークも有名かと思いますし、聞いたことがある人も多いのではないかと思います。

 

私は利用したことがないのでよく分かりませんが、コミュニティのようなものもあって積極的に情報交換もできるようなので、見てみる価値はあるのではないかと思います。

 

ただ、私自身は(特に当時)有料会員になるのを渋ったのと、こういうコミュニティ系の情報交換があまり得意ではないという個人的な理由から、使っていません。

 

アメリアについては、Twitterなどでもよく語られていますので、興味のある方は調べてみると良いと思います。

 

 

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

 

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