「虫の声はいいねぇ」と英語で何と言う?うっかり海外で言うと眉を顰められてしまうかも | 翻訳で食べていく方法★プロの翻訳者養成所

「虫の声はいいねぇ」と英語で何と言う?うっかり海外で言うと眉を顰められてしまうかも

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ふと気づくと

外では虫の声が

よく聞こえるようになってきました

 

 

 

 

暦の上では

立秋(8月7日)も過ぎ

もう秋なわけですが…


今日は

昼にかなり雨が降ったということもあり

気温も30℃に届かず

今は24℃

 

25℃を切ると

ちょっとひんやりするものです

 

着実に秋の気配を感じます

 

山形にUターンして

2回目の夏を迎えたのですが

夏の短さを

ようやく実感しています

 

(去年は感じる余裕もなかった)

 

去年は

立秋に関して

こんな記事を書いていました

 

立秋にまつわるエトセトラ。夜光虫の話も。 | 翻訳で食べていく方法★プロの翻訳者養成所 (ameblo.jp)

 

 

虫の声と言えば

日本では「秋の季語」のように

なっていて

なんとも風流か感じがする

と思う人が多いのではないでしょうか

 

ちなみに

虫の声を英語では

 

sing とか chirp という単語を使って

 

Crickets are singing.

とか

Crikets' chirp

と言うことが

多いかと思います

 

それから

voice という単語も使われると思います

 

しかし

私が住んでいた

カリフォルニアの砂漠地帯では

そもそも「秋」という季節がなく

虫の声もあまり聞きませんでした

 

夏が終わると

あっという間に冬になるんです

 

冬といっても

雨がちょっと多くなるくらいですが

 

ということで

「秋の虫」と言ったところで

誰も風流を感じる人はいません

 

そして

この「虫」という言葉

 

英語では

直訳すると

 

insect

 

(Google翻訳などで訳してもそう出てきます)

 

たとえば

この単語を使って

 

Insects are singing!

 

と言うと

ちょっとちぐはぐな感じがするわけです

 

insect は「昆虫」

 

どちらかというと

科学的な用語あるいは無機質な用語なので

日本語で「虫」と言うときのイメージは

湧いてきません

 

DeepL翻訳で「虫」を英語にすると

insectのほかに

bug

worm

moth

などと出てきます

 

それぞれ

バグ(害虫や蠅のようなもの)

芋虫(やわらかい幼虫系やミミズ系)

こんな意味合いですので

ちょっと「風流」というわけにはいかないようです

 

insectというと

きれいな蝶々やトンボ

テントウムシなど

人に好かれるような昆虫も含まれますが

あくまでも、生物学的な分類の言葉です

 

一方、日本語では

「昆虫」という言葉は

わりとinsect という意味合いに近いと思います

(イメージも)

 

しかし

「虫」と言った場合

どんな言葉を組み合わせるかではありますが

害虫のような嫌われる虫にもなるわけですが

「虫の声」などと言ったときのように

ちょっと趣のある良い意味合いにもなるわけです

 

ここが

日本語と英語の大きな違いだと思います

 

ですから

翻訳をするときには

十分に気をつけなければいけません

 

いくらDeepL翻訳が

こなれた翻訳をしてくれるからといって

(その真偽については議論の余地ありですが)

それを信じて訳文を作ってしまうと

ちょっと眉を顰められてしまいかねないわけです

 

 

ちなみに

私にはよくわかりませんが

criket(コオロギ)

という言葉は

日本語で言う秋の風物詩の「虫」に

近い感覚でも使われるかと思います

 

crickets' singin とか

voices of crickets 

とか言うと

秋の夜長に鳴く虫の声

という感覚を持つ人が

(地域差はあると思いますが)

あるかと思います

 

cricket と言えば

「コオロギ」系の虫を指します

 

Cambridge Dictionaryでは

 

a brown or black insect that makes short, loud noises by rubbing its wings together

 

出所:CRICKET | 意味, Cambridge 英語辞書での定義

 

と説明しています

 

ちなみにここで「虫の声」は

short, loud noisees

と言ってますね 爆  笑

 

以下、

虫の苦手な人はちょっと閲覧注意ですが

画像検索すると

こんなふうな結果になります

 

出所:cricket meaning - Google 検索

 

 

これを眺めると

cricket と言うと日本語の「虫」に近いという感じがします

 

画像では

バッタのようなものも含まれているようですが

日本でも

ウマオイ(スイッチョン)とか

クツワムシなんかが

緑ですが

秋の夜長に鳴くイメージですもんね

 

英語でそういうイメージを伝えたいなら

「虫」を「insect」と表現するよりは

「cricket」と言ったほうがよいかと思います

 

宝石緑宝石緑宝石緑

 

翻訳の難しさは

こういうところにあると思います

 

その難しさの真髄は

単語の意味が奥深いだけでなく

一方の言語と他方の言語で

その文化的、慣習的、地理的、その他の違いから

一方では良い意味合いになるのに

他方ではマイナスの意味しかない

とか

 

一方では

複数の意味合いを持たせられるのに

他方では一意的な用法しかできない

といった

言語学的な多様性のばらつきというものも

翻訳の仕事を一段と複雑なものにしている

要因であるわけです

 

翻訳は

私たちが思っている以上に複雑で

一筋縄にはいかな仕事だということかと思います

 

翻訳する側としても

そのあたりの言語の奥深さを踏まえて

仕事に取り組みたいところです

 

言語を知っているだけでなく

文化までしらないと

なかなか仕事としは

うまくいかないわけです

 

 

さて

気づけば明日は8月15日

もう8月も半ば

 

天候も心配なところですが

寒暖差も激しくなる季節に入ってきます

 

体調を崩さないように

8月後半戦も

がんばっていきましょう

 

最後までお読みくださり

ありがとうございました

 

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