私、トランプの♣の呼び方「クラブ」は「クローバー」の略だと勘違いしていました… | 翻訳で食べていく方法★プロの翻訳者養成所

私、トランプの♣の呼び方「クラブ」は「クローバー」の略だと勘違いしていました…

この話は

昨日の話の続きになります

 

今日の記事だけでも

読んでいただけますが

スペードについても

興味がある方は読んでみてください

 

私、トランプのスペード♠は農具のspade(鋤)だと勘違いしていました… | 翻訳で食べていく方法★プロの翻訳者養成所 (ameblo.jp)

 

 

 

今日は

トランプの

♣ 

のマークについてです

 

 

このマークは

「クローバー」と呼ぶと思いますし

デザイン(図柄)も

どう見てもクローバーです

 

Photo by Yan Ming on Unsplash

 

 

でも

「クラブ」とも呼びますよね?

 

私は

「クラブ」は「クローバー」の大人の呼び方

だと思っていました

 

つまり

クローバーを省略して

かっこつけた言い方が

「クラブ」だと・・・

 

英語でも

Club

と呼びます

 

Cloverとも言うと思いますが

私はほとんどClubでした

 

しかし

ClubはCloverのかっこつけた言い方ではない!

ということが分かったのです

 

スペルにも整合性がありませんねあせる

 

ハチハチハチ

 

昨日、お話したように

トランプカードは

フランス式のカードデッキです

 

で、

フランス語で♣はなんと呼ぶかというと・・・

 

Trèfle

 

つまり

「クローバー」なのです

 

あの草のことです

 

ちなみに

シロツメクサは

 

Trèfle blanc

 

そのままww

 

で、

英語でもCloverとも呼ばれるのですが

Clubとの呼称も・・・

 

なぜ、このような違った呼び方があるのか?

 

By :Benutzer:Hsp, editiert von – Metoc - :Bild:IndexPoker.JPG, CC BY-SA 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=69641861

 

これ、実は

スペードと同じ方式なのです

 

(詳しくは昨日の記事もお読みください)

 

つまり

クラブ(Club)とは

イタリア式カードのマークの1つ

「棍棒」(Bastone)バトン

から取られている呼び方なのです

 

スペードは

「鋤」と「槍の刃」の形が似ていたので

ちょっとややこしかったのですが

こちらは似ても似つかない形

 

クローバーのまま

呼び名は「棍棒」なわけです

 

なぜ英語では

フランスのカードのマークを

イタリアのカードのマークにわざわざ置き換えて呼ぶのか・・・

 

その理由を知るには

トランプカードの歴史を少し紐解く必要がありました

 

宝石緑宝石緑宝石緑

 

トランプなどのplaying cardの起源は

中国の「紙牌」(チーパイ)だと言われています

 

紙牌 - Wikipedia

 

「文銭・索子・万字・十字」の4つのスートから成る

1組40枚の「馬弔」(マーディァオ)という紙牌が

playing cardの元になったという説があります

 

これを西洋に伝えたのが

中央アジアに領土を広げていたイスラム社会

 

馬弔の4つのスートはお金を表し

「文銭」を束ねたものが「索子」

 

その索子を束ねたものが「万字」

 

万字を10本束ねたものが「十字」

 

というふうに

お金の単位が増えていく要領で

スートに順位があるのだそうです

 

詳しくはWikipediaなどで調べてみてください

 

私も少し調べましたが、面白くて沼にハマりそうですwww

 

ともかく

イスラム社会では

このお金の単位を

恐らく分かりやすく

杯(カップ)や棍棒(バトン)

金貨(コイン)や剣(ソード)に置き換えたのだと思います

 

万字→杯(万の字をひっくり返した形)

十字→剣(十が剣のように見える)

 

文銭と索子も

それぞれの絵柄に近いもの

つまり

文銭→コイン、索子→棍棒

と置き換えられたようです

 

文銭と索子の図柄は

麻雀をやる方なら

すぐに思い浮かべられますよね

 

 

画像はこちらからお借りしました:

《麻雀牌に込められた意味・絵柄の由来》萬子筒子索子・風牌・白發中・花牌の歴史:She'sOnlineGAMBLER (blog.jp)

 

 

確かに

コインと棍棒ですww

 

「索子」は竹だと思われがちですが・・・

 

実は

中心に穴の開いたコイン(文銭)に

索(=なわ)を通して

束ねた絵柄だったのです

 

このような中国のスートを踏襲しているため

イスラム社会で普及したカードでも

それぞれのスートに順位があったようで

その順位は

ラテン(イタリア)式のカードに引き継がれることになります

 

その後、ラテン式カードから

スイス式のカードやドイツ式が生まれます

 

ドイツでは

 

ハート、鈴、どんぐり、葉っぱの4つ

 

可愛いですねww

 

そして最終的に

フランス式の

ハート、ダイヤ、クローバー、ピック(スペード)

が生まれるわけです

 

そもそも

ラテン式のものから派生したスートなので

4つのスートも

それに対応しています

 

そして

中国式のスートの順位も

踏襲されているというわけです

 

中国からの変遷を一覧にすると

次のようになるわけです

 

文銭→金貨(コイン)→ダイヤ♦

索子→棍棒(バトン)→クローバー♣

万字→杯(カップ)→ハート♥

十字→剣(スパーダ)→スペード♠

 

中国時代は

お金の単位で

下に行くほど

高くなるわけで

つまり

強くなるわけです

 

この順位が

踏襲されていて

フランス式のカードでは

スート別の順位はないと言われていますが

ゲームによっては(ブリッジなど)

順位がありますよね

 

それは

中国からの歴史を踏襲したもののようです

 

と、

話はだいぶ逸れましたが・・・

 

クラブ♣

 

これは

元をただせば

 

索子からの棍棒

 

棍棒は英語で「クラブ」(Club)

 

ゴルフクラブなどの「クラブ」ですね

 

パリピが集う「クラブアップ」ではありません

 

棍棒のほうです

 

だから

英語のClubは「棍棒」という意味

 

カードがフランスに渡り

棍棒がクローバーに変化し

フランスでは「クローバー」と呼ばれるようになっても

英語では

棍棒時代の呼び名をそのまま使っている

というわけです

 

ですから

♣のマークはクローバーだけど

まったく違う呼び方なわけです

 

決して、

♣の形をした棍棒があった

という話ではありません

 

ましてや

「クローバー」の

かっこつけた大人な呼び方が「クラブ」

というわけでもありませんので

ご了承ください

 

 

 

今日も最後までお読みくださり

ありがとうございました

 

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