最高気温121度の苛酷な環境に住む、平熱が98.6度の国民
私が住んでいたのは
カリフォルニア州のど真ん中
穀倉地帯でもある
セントラル・バレーという
だたっぴろい大地でした
バレー(谷)といえども
渓谷のような場所ではありません
幅は100km以上もある
こんな感じの
広大な土地です
(Land Report 2017 Agriculture Deal of the Year: Central Valley Farmlandより)
そこは
雨がほとんどなく
1年中、ほぼピーカンの土地で
夏になると
肌が焼けそうなくらい
暑くなるところです
春と秋はありません
冬も、雪は降りません
たまに雨があるくらい
日本の人たちが
「カリフォルニア」
と聞いてイメージするような
椰子の木があるビーチに
ピチピチした若者が集う
みたいなのとは
かけ離れた場所でしたwww
そこに住んでいたのは
1996年~2001年
当時も
車のボンネットで
目玉焼きが焼けるほど
暑かったのですが
それでも
100度を超えることは
年に何回かでした
最も暑い日で
105度くらいだったかな?
という記憶です
それなのに
今年は
とんでもないことになっているようです!
先日
Twitterでも書いたのですが・・・
https://twitter.com/marusan_jp/status/1302768332269993985?s=20
この天気予報は
サンフランシスコを中心とする
ベイエリア
と呼ばれる地域です
ベイエリアは
セントラル・バレーとは対照的に
夏でも涼しく
過ごしやすいことで有名
海流や地形の関係で
涼しいのだそうですが
セントラル・バレーで
100度超えしている日でも
サンフランシスコでは
80度くらいだったり・・・
ところが
先日は
そんなサンフランシスコでも
97度とは!!
これも温暖化の影響なのでしょうか・・・
そんな中でも
ハーフムーンベイでは
84度と
気温が目立って低いのが
面白いですがww
そして
さらに南のロサンゼルス方面では
最高気温が
121度を記録したとか!!
これはもう
ヤバいですよね
https://twitter.com/marusan_jp/status/1303117612663013376?s=20
ところで
ここまで読んできて
アメリカの気温って
100度を超える!?
焼けない!?
と、
ちょっと驚いた人も
中にはいるかもしれません
アメリカでは
過ごしやすい気温といえば
70度台
ご存じの方は多いと思いますが
念のために説明しておくと・・・
アメリカでは
気温の単位が
日本とは違うのです
日本は
いわゆる「摂氏」と呼ばれる単位で
国際単位系(SI単位)で定められている
温度の単位です
これに対して
米国では
いわゆる「華氏」という単位系が使われており
そのため
天気予報でも
私たち日本人には馴染みのない数字が
出てくるわけです
私も
渡米する前から
このことは知っていたものの
実際に
テレビでこういう気温が出てきたり
友だちとの会話の中でも
「今日は暑いねぇ、100度いくんじゃない?」
みたいな流れになると
違和感を感じたものです
今ではもちろん
違和感はなく
摂氏でも華氏でも
どちらでも違和感なく
行けますが・・・
ただ
体温に関しては
アメリカに住んでいたとき
あまり計ることがなかったからか
いまだに違和感があるかもしれません
Most people think a normal body temperature is an oral temperature (by mouth) of 98.6°F (37°C). This is an average of normal body temperatures. Your normal temperature may actually be 1°F (0.6°C) or more above or below this.
(Body Temperature | Michigan Medicineより)
つまり
口腔内で測った体温で
平熱は98.6度
というわけです
これは
いまだに慣れません
恐らく
長く住んでいる人たちや
体温を測ることの多い人は
慣れていることと思います
ちなみに
「発熱した」という基準は
だいたい100.4度だそうです
アメリカに移住して
すぐのときは
華氏を摂氏に変換する計算式を
よく使いました
結構簡単なんです
[°C] = ([°F] − 32) × 5 ⁄ 9
つまり
華氏の気温から
32を引いて
9分の5を掛ける
摂氏を華氏に変換するときは
[°F] = [°C] × 9 ⁄ 5 + 32
と
摂氏に5分の9を掛けて
32を足してやればいいのです
5分の9なのか
9分の5なのか
迷うところですが
私の場合・・・
摂氏に変換するときは
数字を小さくするのだから
9分の5
逆の場合は
数字を大きくするのだから
5分の9
と覚えていました
とにかく
この変換は簡単です
ちなみに
今はGoogleで
「華氏 摂氏 変換」
などとキーワード検索すると
換算がすぐにできます
華氏は英語で
Fahrenheit
(ファーレンハイト)
と言います
でも
気温を言うとき
アメリカでは
わざわざファーレンハイトとは
言いません
科学の授業などで
摂氏の温度単位を使うときは
わざわざ「摂氏〇〇度」
degree Celsius
と言います
「水は摂氏100度で沸騰する」
は
Water boils at 100 degrees Celsius.
と
わざわざ「Celsius」を付けます
私が英語を習いたてのころは
degree centigrade
という言い方をしたものですが
最近では
degree Celsius
と言うように
改められているのだとか
centigrade
と言う人は
まだまだ多いですけれども
ご存じのとおり
この「摂氏」とは
水の凝固点と沸点を基準にした温度体系で
スウェーデンの天文学者
アンデルス・セルシウス氏が
1742年に考案したのだそうです
「摂氏」
は
セルシウスの中国語表記
摂爾修斯
からきているそうです
一方
「華氏」は
ドイツの物理学者
ガブリエル・ファーレンハイトが
1724年に提唱したものだそうです
摂氏よりも
ちょっと早かったのですね
にしても
その基準が面白い!
彼自身の体温を基準にして
定めたのだそうですwww
これは知りませんでした
つまり
彼自身の体温を100度とし
当時測定することのできた
最も低い気温を0度にする
ということにしたのだそうです
面白いですね
そして
ここまで知って
「そうか!」
と思うわけです
先ほどの
Body temperature 体温の話です
もう一度、その一部を引用すると・・・
Your normal temperature may actually be 1°F (0.6°C) or more above or below this. Also, your normal temperature changes by as much as 1°F (0.6°C) during the day, depending on how active you are and the time of day.
(Body Temperature | Michigan Medicineより)
つまり
(前略) 実際の平熱は、これよりも1度(華氏度)上下する場合がある。また、平熱は日中、時刻や自身の活動状況に応じて最大1度(華氏度)上下する。
というのです
つまり
体温の日中の変化が
1度となるように設定されている温度体系
ということです
確かに
そのほうが感覚的に
分かりやすいですね
この体温の日中変化を
摂氏で表すと
0.6度と
中途半端です
ともかく
そんな便利な華氏だったわけですが
結局、
1960年代頃に
摂氏に飲み込まれてしまいます
それでも
いまだに
アメリカとジャマイカでは
日常生活は
華氏で営まれています
何も知らないで
アメリカへ行ってしまうと
ちょっとびっくりするかもしれませんね
それでも
先ほども話したように
科学の授業などでは
「摂氏」を使うので
みんな
その存在は知っています
それでも
ほとんどの人は
摂氏を肌感覚で把握していないので
科学の時間など
摂氏に対する周りの人たちの反応としては
我々日本人には
ちょっと信じられないような光景が
広がります
ちなみに
Wikipedia情報ですが
日本でも
江戸時代に華氏が使われていた記録が
あるようです
実際に制度として採用されていたのでは
どうやらなさそうですが
この温度単位が考案されてすぐの頃に
すでに日本にも伝わっていたということは
とても面白いことです
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