Umbrellaは「日傘」という意味です | 翻訳で食べていく方法★プロの翻訳者養成所

Umbrellaは「日傘」という意味です

今年は冷夏?

なんて言われながらも

梅雨明けが待たれます・・・

 

今日の東京は

日も照って

夏が近づいているな

という天気でした

 

でも

天気予報を見ると

もうしばらく

ぱっとしない天気が続きそうです

 

そんな

梅雨時に欠かせないアイテムが

 

「かさ」

と読むわけですが

語源としては

「笠」

と同じなのだそうです

 

まあ

どちらも同じ用途ですよね

 

傘は

差し傘ともいうとおり

主に手に持って雨をよける道具

 

笠は

頭にかぶって

雨をよける道具

というわけです

 

傘には

「和傘」や「唐傘」

という言葉もあるので

いわゆる「洋傘」よりも前から

あるのだとろうとは

想像に難くありません

 

でも

いったいいつから

差し傘は使われていたのか?

 

Wikipediaには

欽明天皇の時代にはあったとあるので

6世紀にはすでにあったことに

なります

 

参考:

傘 - Wikipedia

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%82%98

 

Photo by guy stevens on Unsplash

 

 

英語では

多くの方がご存じと思いますが

umbrella

 

ラテン系の言葉の知識がある方は

お察しが付いているかもしれませんが

語源は

umbra

 

ラテン語で「影」

 

umbrella

「小さな影」

という意味です

 

つまり

小さな影を作る道具

ということで

そもそもは

日傘をさす言葉

ということです

 

Online Etymology Dictionary

によると

 

umbrellaという単語が英語に入ってきたのは

なんと16世紀ごろだそうで

 

意外や意外

 

中国や日本の歴史を考えると

随分と遅かったんだなぁと

 

中世のヨーロッパでは

傘を使うということが

あまり一般的ではなったようです

 

参考:

Umberlla - Online Etymology Dictionary 

https://www.etymonline.com/word/umbrella

 

とはいえ

古代ギリシャや古代ローマでは

使用されていたようですが

それも「日よけ」がメイン

 

さすが、地中海地方!

といった感じですね

 

Photo by Nick Karvounis on Unsplash

 

 

それが

産業革命期くらいになってくると

イギリスでは

雨傘として浸透していくのだそうです

 

さすがはイギリス!

年中雨との噂は耳にしますがww

 

しかも

ちょっとした上流階級のシンボルじゃないですけど

英国では

品の良さを売りにするような女性に

重宝されたようです

 

要するに

雨傘も女性のおしゃれアイテム

だったわけですね

 

上記のOneoine Etymology Dictionaryによると

最初に雨傘を指した男性は

1750年ごろ

旅行家のジョナス・ハサウェイという人だそうです

 

今では

男性が雨傘を指したって

誰もなんとも思いませんが

当時のイギリスでは

「男が傘を指してる、クスクス」ニヤリ

なんて

笑われたんでしょうかね

 

最近の日本では

男性用の日傘が積極的に販売されるなど

男性の間でも

日傘を指すのが

広まってきているようですね

 

確かに

日差しが強い日に

日傘を指している男性を

東京ではポツポツと

見かけます

 

若い人しか

見たことありませんが

 

でも

日傘を指す男性を見て

おかしいなんて思う人が

まったくいなくなる日も

近いのでしょうか・・・

 

いまが

その歴史の変革点なのかも

しれません

 

産業革命期に

ジョナス・ハサウェイさんが

変革を起こしたように!

 

ハチハチハチ

ちなみに

日傘は英語で

parasol

といいます

 

アメリカでは

sunshades

と言われることが

多かったかな・・・

 

でも

そもそも

umbrella

が「日傘」なんですよね

 

「影を作る道具」ですから

 

ですから

rain-umbrella

という言葉もあるようです

 

ただ、

さすがに

英国では日傘が必要でなく

雨傘での使用が一般になってきたからか

parasolやsunshades

という単語が

わざわざできたんですね

 

この

parasol

ラテン系の言葉です

 

英語のparasolは

フランス語が語源とされているようですが

そのフランス語のparasolは

イタリア語のparasoleが語源だそうです

 

イタリア語で

paraは「止める」

soleは「太陽」

 

つまり

「太陽を止める道具」

というわけです

 

parasolというと

スペイン語かと思いきや

英語の語源としては

あくまでもフランス語

なのでそうです

 

ちなみに

フランス語には

ombrelle

という単語があり

今でもこれが

「日傘」の意味です

 

イタリア語の

ombrello「日傘・雨傘」

が語源です


フランス語で

parasolはパラソル

つまり

ビーチパラソル

parasol de plage

のことです

 

スペイン語は

parasol

そのまま

 

quitasol

という単語も「日傘」で

意味としては

quita = カットする

sol = 太陽

ということです

 

それぞれの国で

少しずつ表現が微妙に変わっています

 

これに対して

雨傘については

フランス語は

parapluie

 

pluieが「雨」

 

ですので

これは

日傘の意味はありません

 

先ほども言ったとおり

イタリア語は

ombrello

日傘と雨傘と同じ単語を

使います

 

でも雨傘は

parapioggia

という単語もあります

 

pioggia

が雨です

 

スペイン語も同様に

雨傘は

paraguas

「水を止める道具」

という意味です

 

ポルトガル語は

ちょっと色味が変わってきて

日傘は

guarda-sol

 

guardaは「守る」「ガード」

です

 

ちょっといかつくなりますね

 

雨傘は

guarda-chuva

 

chuvaが雨です

 

日傘・雨傘ともに

sombrinha

も使われます

 

これはまさに

umbrellaと同等の意味です

 

ただ

日傘には

chapéu-de-sol

という言い方もあり

これはまさに

日本語の「笠」

です

 

chapéuは「帽子」

という意味なんです

 

ああ・・・

語源の話をしだすと

止まりません

 

誰か~

para-maruyama!

 

かたつむりかたつむりかたつむり

 

余談ですが

留学していたとき

カリフォルニアでは

ほとんど雨が降らない

というのもありますが

傘を持っている人は

見たことがありません

 

でも

冬になると

たまに雨が降るのです

 

車社会ということもありますが

たまに

雨が降っても

パーカーやウィンブレのフードをかぶっている人は

多く見かけますが

傘を指しているのは

アジア人だけだった記憶があります

 

欧米人は

歴史的に

雨傘を指すという感覚が

ないのでしょうか

 

日本にいる欧米人も

傘を指していない人を

よくみかけます。

 

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