「企業の障害者雇用方針の変化と展望に関する調査結果を発表」(引用:パーソルダイバース)(2024.08.20)

を読んで感じたことです。

 

この調査の、障害者の採用活動をする際に、【現在、最も重視する方針】と【今後最も重視したい方針】のデータが気になりました。

現在は、

①「法令順守の範囲内で雇用するため」70.8%

②「自社の社会貢献活動で活躍してもらうため」4.5%

③「自社やグループのユーティリティ業務で貢献してもらうため」12.9%

④「自社の収益業務に貢献(戦力化)」11.8%

 

直感的に感じたのは、これって「雇用の質」の割合と近いかも・・という仮説です。

法人向けメールマガジンで人事担当者が回答ということなので、会社の方針または方針とまではいかなくとも雰囲気は数値に表れているといってもいいでしょう。その意味でかなりの信頼性のあるデータの認識です。
様々な企業を訪問しの実感値ですが、この職場はいいなと思えるのは1割くらいです。そのあたりが④とピッタリきました。

③のユーティティ業務で貢献…は、①②と④の中間のといった意味合いでしょう。個人的にはどちらかというとネガティブな響きを感じます。

もし自分が障害のある労働者なら、

「法令の範囲内で雇用するため」と聞いたら思わず「ああそうなんだ・・」と落ち込みそうです。同じように「自社の社会貢献活動で活躍」といわれても「いやいや、仕事に来ているし」とモヤっとしそうです。このあたりの雇用の姿勢と「雇用の質」に関係するのではと思いました。一方で「自社の収益業務に貢献してもらうため」と言われた時には、期待されているようで頑張れそうです。会社も人を育てる意思がありそうです。

そう考えると次の問の「今後、最も重視したい方針」が、④自社の収益業務に貢献してもらうためが、11.8➡25.3%に増えていいることに注目です。少しずつ変化は起きているようですね。

この場合のポイントは、現在の11.8パーセントの企業が障害者雇用に成功を収めることと、今後重視したいと考えている企業が上手くいくようなサポートがあることになります。国の施策は①②③の企業よりも④に投下するのが効果的ではと思いました。