先日、雇用代行ビジネスに関するシンポジュームが開催されました。一つのテーブルの上でそれぞれの立場が議論されたことはとてよいことです。主催者、関係者の方に敬意を表したいと思います。それぞれの言い分があり考えさせられることが多くありました。例えば、登壇した首長さんの意見は、いいたいことはわかるんだけど・・・おそらく「障害者」の意味世界が違っていました。ただこれが世間の目であることの強烈な気づきをいただきました。

個人的には、法律家の参加があり、障害者雇用促進法・国連障害者権利条約・障害者差別禁止法において、代行ビジネスが合法か違法か、こちらも両方の立場の法律家の見解をうかがってみたいですね。個々の事象に引っ張られることなく本質の議論がみえてくるように思います。そして法解釈は時代によって変わります。やはり世間がどこか違和感あるよね・・・になっていくよう微力ながら発信していきたいと思います。

もう一人のステークホルダーの「家族社員」は・・
また、シンポジュームでは語られることがなかった観点ですが、代行ビジネスを使っている会社で働いている、障害者の家族を持つ社員の心境はどうなのか・・そんなことを考えました。子ども、兄弟姉妹、親、(もっといえば親族)に障害のある人がいる社員の割合は控えめにみても3%はいると思われますが、自社が障害者雇用に背を向けていると知ったら自分の会社への思いはどう変化するでしょうか・・。障害当事者の立場に立つのは難しくともその家族の立場を想像することは可能だと思います。少しは自分事として身近になるかもしれませんね。

家族の人たちが感謝している・・というコメントがありましたが、別の家族は、おそらく口には出さないものの自社の姿勢にガッカリするのではと想像します。