2024年スタートの就労選択支援事業の全貌が見えませんが、この事業の可否がこれから10年くらいの就労支援を左右しそうです。ワーストケースは「サービス利用判定機関」になってしまうことです。

気づかぬうちに、「働く権利」を奪う仕組みに育たないように。

 

※「何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択 の自由を有する。」(日本国憲法第22条第1項 職業選択の自由)

 

対話があってこそ主人公になる。

これまでの流れを見るといわゆる「マイクロマネジメント」的な印象です。「自立を支援」とマイクロマネジメントはどこか矛盾しますね。鳥の目でぐっと引いて見てみると、細かく細分化し就労アセスメントで福祉就労でなく企業就労ルートに乗せる仕組み?な感じがします。人が力を発揮するのは、裁量、成長やチャレンジ、存在意義(パーパス)になります。これらは対話(キャリアカウンセリング)から個人が意味を見出し動機づけられます。対話があるからこそ、本人が主体で主人公になれます。

 

人のキャリアを扱う窓口です。

もちろん就労アセスメントは自己理解や適職につくために必要な情報ですが、それらは対話の中で活用され意味となっていきます。シンプルに言えば、就労選択支援は障害のある人のキャリアカウンセリング(キャリアガイダンス)機能であることが望ましいと考えます。アセスメントがやや前面過ぎて、このままいくとサービス利用判定機関?になりそうで心配です。労働経済的な言い方になりますが、本来活躍できるであろう労働力を棄損するかもしれません。

 

人のキャリアは動的でダイナミックです。

たくさんの障害のある人の就労支援に関わってきて思うことは、障害のる人のキャリアは(ある意味で非障害者よりも)ドラマチックで可能性があり、そこには必ず「人」との出会いが見て取れます。就労支援者がその時に「重要な他者」となりクライアントの人生に介在できるか・・・そんなことのように思います。そうすると、就労選択支援事業はどんな役割が必要か見えてくるように思います。

 

※こちらと併せてお読みください。

就労選択支援(仮称)とは!!!~複雑だと必ず形骸化する~ | 炎のジョブコーチ (ameblo.jp)