傘寿 まり子 第15巻 おざわゆき | 本に恋して❤

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自分が読んだ本を感想とともに残しておきたいと思いブログを始めました。

傘寿 まり子

第15巻

おざわゆき

 

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おざわゆきさん「傘寿 まり子」第15巻を読みました^ ^

 

これまでの感想はこちら

 

 

  • まり子さん(文芸誌編集長・作家)
  • こうじさん(まり子さんの息子)
  • 初子さん(こうじさんの奥さん)
  • ハヤトくん(まり子さんの孫)
  • 彩花さん(ハヤトくんの奥さん)

 

泣きながら書いたクロと家出のお話しが
出版されました
 
多くの人が読んでくださって
権威ある文学賞にノミネートされることになり
 
本を出版した出版社の編集長さんや
自分の文芸誌の編集さんが喜んでくれます
 
出版社の編集長は
「なんとしてでも『○○賞受賞』を帯に入れたい」
「出版社としても全力で推していく」
と言われますが
実感が湧かないまり子さん
 
若いときから憧れていた賞でしたが
自分には縁がないと思っていた賞に
ノミネートされるなんて…
 
 
「この年になってもいいことってあるんだなぁ」
と本屋さんが「幸田まり子フェア」コーナーを作ってくださっているのを見て
しみじみ思うのでした

 

 

 
こうじさんが会社の上司に呼ばれ
「君、幸田まり子って作家の息子なんだって?」
「お母さんのサインをもらっておいてよ」
「取引先の○○社長読書好きだからな」
「きっと喜ぶぞ」
と言われます
 
「母とはあまり交流がなくて…」
とやんわりと断りますが
 
「電話くらいするでしょ」
と押し切られてしまいます
 
 
こうじさん家族はまり子さんが家出してから
家を建て直しました
 
 
まり子さんはそのことを知りません
 
こうじさんは後ろめたい気持ちがあるのかな
 
 
なかなか電話をする勇気が出ない
こうじさんでしたが意を決して電話します
 
こうじさんからの着信に驚くまり子さん
 
「こうじ⁉︎」
 
「母さん」
「なんか…久しぶり〜」
「仕事…がんばってるみたいだね」
 
 
「ずっと連絡してなくてごめんなさい」
「みなさんお元気?」
とまり子さん
 
 
「う うん」
「家族みんな元気だよ」
と答えるこうじさん
 
 
「今日はちょっと…母さんにお願いがあって」
と話すこうじさん
 
「あら何かしら」
 
「こうじ 今 外からかけてるの?」
と尋ねるまり子さん
 
 
「えっ…」
「なんで…?」
こうじさん
 
 
「だって」
「そばで雨の音が聞こえるから」
 
「そっちは降ってるのね」
「天気予報で言ってたかな」
というまり子さんに対して
 
 
「なに言ってんの」
「家からだよ」
 
「電波の雑音じゃない⁉︎」
「降ってないよ」
「雨なんか…!」
と言っているこうじさんの背後で
2階の天井から1階の玄関に
 
ピチャーン
ピチャーン
パタパタパタ
 
水が盛大に漏れている光景が…
 
 
えーっ!
 
 
玄関から場所を移動し
会社の人に色紙を頼まれたので書いてほしいと
まり子さんに頼むこうじさん
 
「それくらいいいけど」
と言うまり子さんに
 
「助かるよ」
「まちあわせ場所また連絡する!」
と急いで電話を切って
 
パートで疲れて寝ている
初子さんを起こして
玄関の水漏れを片付けます
 
片付けながら
初子さんにグチを言われ
ゲンナリするこうじさん
 
後日、まり子さんと
コーヒーショップでまちあわせした
こうじさん
 

「急に呼び出してごめん」

「本当は家に呼んで

家族で歓迎してあげたいところなんだけど」

と言います

 

家があの状態では…^^;

 

まり子さんはまり子さんで

初子さんがこうじさんと違う男性と歩いているところをデパートで見つけてるから家に行きたくないみたい

 

「悪いねこんなにいっぱい」

と言うこうじさん

 

「こうじにサインねだられる日が来るとはねぇ」

「家出してがんばったかいがあるわね〜」

「な〜んて」

と軽口を言い合える

まり子さんとこうじさんはやっぱり親子

 

コーヒーショップのメニューを見ながら

パンケーキをこうじさんに勧めるまり子さんに対して遠慮するこうじさん

「こうじ 用事ってこれ?」

「本当にこれだけ?」

こうじさんを見て何かを思うまり子さん

 

 

こうじさん

「そうだよ」

と言いますが

 

 

こうじさんこうじさん

家のこと…

仕事がうまく行ってないこと…

初子さんともうまく行ってないこと…

ホントはいろいろ言いたいんだろうな

 

 

コーヒーショップを出て

こうじさんを見送るまり子さんは

「あんな背中だったかな」

と思います

 

 

 

 

 

ショッピングセンターで買い物をしていた

まり子さん

 

偶然、孫のお嫁さんの

彩花(あやか)さんに会います

 

彩花さんとひ孫の宙(そら)ちゃんと一緒に

お茶することに

 

「こうじとこの前会ったんけど疲れているように見えた」

と彩花さんに話し

 

「何かあったの?」

と言うまり子さんに

 

「何から話せばよいのか…」

「私から話すのはちょっと…」

「お義母さん怒られるかもしれないので」

となかなか話してくれません

 

 

「初子さんが怒るようなこと?」

「それってもしかして」

と言うまり子さんに

 

「実は」と彩花さん

 

すると2人同時に

「初子さんの不倫?」「家が欠陥住宅で」

 

 

お互いが「え?」と顔を見合わせます

 

 

あちゃ〜

 

 

「今なんて言った?」

「今なんて言いました?」

とお互いに聞くまり子さんと彩花さん

 

宙くんはキッズパークのボールプールで遊ばせてまり子さんと彩花さんはベンチで宙くんを見守りながら話し始めます

 

初子さんの不倫の話しを

はぐらかそうとするまり子さんでしたが

彩花さんが鋭い質問をしてくるので

 

以前デパートで男の人と腕を組んで歩いているのを見たと話します

 

彩花さんはショックと怒りで

「お義母さん!」

「ダメじゃん!」

「まり子さん 怒れよ‼︎」

「姑でしょ⁉︎」

「幸田家ひどいな」

「グダグダだな

とまり子さんにぶつけます

 

 

「ごめんなさい」

と言うことしかできないまり子さん

 

 

「どいつもこいつも」

「逃げてんじゃねーよ」

「ハヤトも飲み歩いてて帰ってきやしないし」

「あいつもあの家から目をそらしている」

と彩花さん

 

 

「さっき聞こえたけど」

「欠陥住宅って」

と彩花さんに聞くまり子さん

 

 

「まり子さんを追い出して」

「そこに建てた新しい家」

「欠陥だらけだった」

と教えてくれる彩花さん

 

 

ドアにスキマがあったり

たてつけがナナメだったり

トイレのドアが開かなくなって

思い切り押して開けたら

ドアごとはずれてしまったり

極めつけに2階からの水漏れと

明らかにおかしい

 

業者を訪ねたこうじさんとハヤトくんは

真っ暗で鍵がかかっている事務所を見て

頭を抱えます

 

裁判も考えていると言う彩花さんですが

それもお金がかかるし

ローンも返さなきゃいけない

 

こうじさん、初子さん、ハヤトくん、彩花さんみんな働いていますが

働きづめでみんなアップアップ

 

「もうあんな家イヤ」

「でも他に行くとこなんてないから住むしかない」

「はーーーっ」

と大きなため息をつく彩花さん

 

宙くんがグズリ始めたので帰る彩花さん

 

「家について何かできることがあれば」

と言うまり子さんに

 

「まり子さんは自分の生活があるでしょ」

「あの家を出てそれを自分一人で作ったんだから」

「私たちは私たちでなんとかしないと」

と言う彩花さん

 

 

幸田家の中で一番しっかりしてるw

 

 

彩花さんにはああ言われましたが

やっぱり気になって家の近所にきたまり子さん

 

スーツケースをガラガラ引いている

孫のハヤトくんを見つけます

 

「ハヤト‼︎」

「あんたどこ行くの」

 

 

「おばあちゃん⁉︎」

 

 

「その荷物 旅行⁉︎」

とハヤトくんを呼び止めますが

ダーっと逃げるハヤトくん

 

追いかけるまり子さん

「ちょっとハヤト」

「なんで逃げ」と追いかけます

 

ハヤトくんが

「オレ行かないと」

「田舎で農業やるんだ」

「家にはしばらくいないんで」

「よろしく」

と言って走り去っていきます

 

 

「よろしくって」

「どういうことーーーっ⁉︎」

まり子さんも頭がついていきません

 

 

彩花さんにハヤトくんのことを電話(留守電)して仕事に戻ったまり子さん

 

彩花さんから

「電話ありがとう」

「今からハヤトを追いかける」

とショートメールが入っていました

 

彩花さんはこうじさんに連絡を入れ

宙くんを連れてハヤトさんを迎えに行きました

 

家に帰ってきたこうじさん

初子さんに説明しましたが

ヒステリックにこうじさんを責めたてます

 

初子さんに言い返す気力もないこうじさん

 

初子さんはショックでベッドに横になります

 

そこにスマホがピコンと鳴って

男の人からメールが届きます

 

「本当に来る?」

「○○区××町 △△ハイツ ○○号室」

 

さっきまで男の人が働いているBarにいた

初子さん

 

男の人が

「部屋がめちゃめちゃ散らかっている」

と他の女性のお客さんに話しているのを聞いて

 

「私でよかったら掃除に行こうか?」

と話していました

 

 

メールを見た初子さんは

いてもたってもいられなくなって

「お父さんへ 私も家を出ます 友達の家に行きます」

と書き置きをして出ていってしまいました

 

初子さんを探しにきた

こうじさんは書き置きを見つけ狼狽します

 

気持ちが悪くなってゲホゲホと咳をしたら袖に血がついています

 

サーーーッと血の気が引くこうじさん

 

 

ふらふらしながら外に出て

タクシーを拾い病院に向かいます

 

タクシーの中で

まり子さんから電話がかかってきます

 

まり子さんはこうじさん

「大丈夫?」

と尋ねます

 

「は?」こうじさん

 

「ハヤトと彩花さん出て行ったのよね⁉︎」

とまり子さん

 

「なんで母さん知ってんの?」

とまり子さんに聞くこうじさん

 

「全部彩花さんに聞いたの」

と言うまり子さんに

 

「それだけじゃないんだ」

「初子もいなくなった」

と言うこうじさん

 

「は?」

「どうして?」

と聞くまり子さん

 

「知るか‼︎」

体調もすぐれず

こうじさんも初子さんがどうして出て行ったのかわからない状態

 

まり子さんに当たってしまいます

 

こうじさんはまり子さんに

「母さん」

「あの家母さんにやるよ」

と言い出します

 

 

えっ!まり子さんに押しつけるの?

 

 

「カギもかけていない」

「好きにしてくれ」

というこうじさん

 

「開けっぱなしなの⁉︎」

「こうじ外にいるの?」

「いまどこ?」

「どこにいるの?」

こうじさんに聞くまり子さんに

 

「母さん」

「オレどこに行くのかな…」

と言って電話が切れます

 

まり子さんは慌てて自宅に向かいます

 

戸締りしてこうじさんを探すために家にきました

 

家の中に入って新しい家を見まわします

 

階段を登るとギシギシ音がしたり

壁が変色してたわんでいたり

 

「家の中…なんか寒いわね」

と言うまり子さん

 

2階に行って彩花さんの部屋に入ると

まり子さんの蔵書がありました

 

彩花さんが捨てないでいてくれたことに涙するまり子さん

 

彩花さんが日常を書き留めていたノートを見つけます

 

そこには宙くんのことや

家のことが書かれていました

 

ノートを読み進めていくうち

 

「そんなにこの家をくれるって言うなら」

「もらってやるわ…!」

と心に火がついたまり子さん

 

 

「私がこの家と家族を元通りにする」

と決意します

 

 

第15巻はここまで

いよいよ次は最終巻

 

どんな最終回になるのか

 

終わってしまうのがめちゃめちゃ寂しい

。・°°・(>_<)・°°・。

 

でも最終回も気になる〜♡

 

 

本日はこのブログにお越しいただきありがとうございます(^_^)