「あのとき投資していれば…」という後悔を投資のきっかけに
石田さんが、「人生やりなおし体験」を活用する際の注意点を教えてくれた。
「『人生やりなおし体験』は過去のデータをもとにシミュレーションするものですが、その対象は現在も上場している株式やETFです。1980年代からいままでにかつての東証一部に上場していた企業の累計は5000社を超えていますが、現在の一部上場相当の企業は2400~2500社。半分が上場廃止となっているのです。『人生やりなおし体験』では現在も上場している企業に絞られているため、生存バイアスがかかり、長期投資をすれば必ずリターンが得られるように見えてしまう点は、注意が必要です」(石田さん)
株式が将来的に上場廃止になるかどうかは、誰にもわからない。投資は損をするリスクも含んでいることを忘れてはいけないということだ。
「投資シミュレーターを使うと、長期投資をすれば簡単にリターンが得られると感じてしまうものなのですが、生存バイアスによるものであることを覚えておきましょう。シミュレーターの結果は、ポートフォリオを組む際の参考にするものと考えていただけるといいと思います」(石田さん)
注意点を踏まえたうえで、東証が考える「人生やりなおし体験」の理想的な活用法を聞いた。
「新規上場株のデータだけをまとめたシミュレーターは珍しいと思います。さまざまな年代のさまざまな企業をシミュレーションして、『この企業は100倍になってる』『この短期間で50倍になってる』といったように、投資のワクワク感につなげてもらえたらうれしいです。特に20~30代の若い世代の方は、『20年前に投資していたら…』という後悔を疑似体験し、これからの投資のきっかけにしていただきたいですね」(石田さん)
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だそうですが
生存バイアスのことが解っていながら、後から「あれは100倍になった」なんて知っても、射幸心を煽るだけで『人生やりなおし体験』には程遠いと思います
「2001年以降(配当金計算なしの場合は1975年以降)の好きな年を選択し、その年に上場した企業またはETFを1~10銘柄選ぶだけ」という使い方の中にはTOPIXのETFもあるので、半分の会社が潰れても、全体に投資してれば22年で2倍(配当込みなら2.7倍)になったと理解できればいいんですが、個別株へ誘導するかのような生き残った銘柄だけへの投資はいかがなものかと思います(既に無くなった企業も選べたら多少はリアルなのかな?)
日本株は1/2で紙屑になるが、全体を買っとけば22年で2-2.7倍になるなら、9/10枚はほぼ紙くずになって、全体を買っても50%未満の賞金しか返さない「宝くじ」を買うよりも、インデックス投資の方がよっぽどドリームジャンボだと思いますが、金融リテラシーの低い方は「当てもん」がお好きなんですかね?