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あぶね〜、危うく迷宮入りするとこだったぜ。
いやね、久々にスバルの内溝を作ったんですよ。
到着して、秒で開けて、そのまま段差を読んで、コンピューターカット。
さすが俺、15分ぐらいしかかかってないぞ。
マシーンが自動カットしている間に、間違えが無いか、もう一度読み直して確認。
うむ、ぬかりは無い、完璧だ。
お客様「もう出来たんですか? 早いっすね」
私「お待たせしました〜! まずはドアキーを回して・・・回し・・・あら? 回らね〜」
でえ? いやいや、イースタコードでも検索できたし、完璧なはずなんだけどなぁ〜。
結論から言うと、カットが少し浅かったんです。
ピンが乗るボトムラインでは無く、厚みのほうね。
最初の読みは間違えていなかったのですが、鍵が回らなかったので、余計な事を考えてしまう。
一回、正解を通り過ぎると、果てしなく迷宮入りしてしまうのですよ。
内張バラしてキーナンバー見るか?
でもなぁ〜、レガシィはバラしが鬼めんどくさいしな。
・・・ポクポクポクポク、チーーーン!
お客様「あ、あの〜、大丈夫ですか?」
私「あん? なにが? あ、すみません、大丈夫ですよ」
うむ、どう考えても俺は間違えていない。
と、なると・・・
若干、ピンの乗り面が狭いような気がするな、ホンダのMT7なら回るレベルだが・・・
まあ、根拠は無いが、あと0.2mm深くカットしてみるか。
それでダメなら乱切り皆殺しモードに突入だ。
はい、スルリン! と呆気なく回って完了。
少し大袈裟かもしれませんが、鍵屋には0.2mm のズレを読み解く技術が必要なのです。
技術と言うより、経験ですかね。
しかしまぁ、よく最初に戻ったね〜。
普通は一度失敗したら、もう一度同じ作業はしないのですが。
やっぱりね、ハマりそうになった時は、焦らないで、一回道具置いた方がいいね。
失敗する時は、だいたい「思い込み」なんですよね。
一度思い込んだら、周りが見えなくなる。
ある一点に集中してしまい、それにこだわってしまう。
そうなると、心・技・体 がバラバラになってしまい、盲目的に作業をしてしまう。
データや道具や部品を見直す前に、まずは自分自身を見直す。
つまり「外」に意識を向けるのでは無く「内」に向かう精神が必要です。
それが、0.2mm の誤差に気付くコツなのであります。