三社祭とネオテニー | すー太郎、日々くふう

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ネオテニーって言葉をご存知ですか?
日本語に訳すと幼形熟という意味です。
人間は他の動物に比べ大人になる成長が遅く、その事が他の動物に比べて知恵や感情、言語能力を進化させる要因になったという進化論。
ネオテニーは幼形のまま大人になるという意味です。

チンパンジーの赤ちゃんの頭蓋骨と人の頭蓋骨を比べるととても良く似ています。
しかしチンパンジーは成長すると顎が突き出し猿の顔になっていきます。
それに比べて人間の大人の頭蓋骨は赤ちゃんのそれと同じような幼形のまま大きくなります。
そしてそれは類人猿から人間に進化するにしたがってだんだん変化しているわけです。
そのことが直接進化の道筋を表しているというのです。

この進化論がとても面白いのは、若い姿のまま年をとる。
若いありかたのまま年をとることが、人間の進化のありかたそのものだと説いた点です。
子供は生まれながらにして、好奇心、想像力、柔軟性、楽天的性質、受け入れる力、愛を持って生まれてきます。
そしてそれらの子供らしい性質そのものがネオテニーであり、進化のために必要なものだと言うのです。
子供らしい好奇心、想像力、柔軟性、楽天的性質、受け入れる力、愛の力が豊かな文化、知性、感情表現を作って行ったのだと...

そしてもしネオテニー進化論が正しいのであれば、子供っぽさを大事にしていけば皆幸せになれるし、
争いも無くなるわけです。
つまりまだ人間は進化の途中なので争いが無くせずにいるというわけです。

確かに子供の時は自分の幸せや成功を完全に信じきっていたし、ほんの些細なことでわくわくして幸せになれたことを思い出します。
ネオテニー…
これって「気のエネルギー」とかオーラと同じなのかな…
体にいいものを食べて、適度な運動をし、日光を浴びて、いい呼吸をして…
そうしていればネオテニー的特性は増加するのか?

でもそれは簡単ではない。年をとるとどんどん昔はあった無邪気な自信が無くなるし、人によって遺伝子の形でネオテニー適性質は違う。

ずっと疑問に思っていたんです。
脳科学者、ヒーラー、カウンセラーの人は、自分を褒めなさいとか、笑顔が大事だとか、人生で一番幸せだった時に戻ってその気持を味わいなさい言うけれど、じゃあ一体どのくらいの人がそんな手法でハッピーになれるのかと…

自分などは鏡に向かって自分に話しかけることなどできないし、人生で一番幸せだった時は思い出せるけれど、その時の気持ちになるなんてできない。
それって、そういう無邪気な遺伝子を持った人だけの話じゃないかってそう言いたくて仕方がなかったのです。

最近はずっと遺伝子の本を読みあさって、ストレス耐性や切り替え脳の遺伝子、楽天的な遺伝子、自制心の遺伝子についてずっと考察していたわけです。そしてネオテニーの話に戻ってきたわけです。

ネオテニーの話は故、佐藤富雄先生が晩年の本で積極的に触れていたので少しは知ってはいたのですが、好奇心が若さの秘密なのだということくらいしか聞こえては来なかったのです。
ネオテニーの研究で一番有名で、そして詳しく、そしてたぶん最後の、A・モンターギュのGrowing Youngを借りて読んでいます。
(1981年の本でもう絶版になっていますので本屋では買えないです。)



先日三社祭に行って、ネオテニーについて大きな考察の進展がありました。
三社祭に行って神輿をかつぐ人、はっぴを着て祭りの雰囲気を味わおうとする人は明らかにネオテニー的特性は高い人が多いと思ったのです。
逆に祭りが嫌いな人はネオテニー的特性が低く、ネオテニー進化論的には旧タイプの人間なのかもしれないと。
でもその三社祭に参加している人間の中にも、本当に楽しそうにしている人はほんの少しで、後の残りはつまらなそうな被害者のような顔をしていることに気が付きました。

つまり、祭りはネオテニー的幸せのシンボルでネオテニーを呼び起こすけれど、ネオテニー的幸福を完全実現するには凡人には努力が必要なのだと...
そしてその方法を模索中なのであります。
お酒を飲むとできるとは思いますが、お酒はあまり飲めないので...


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