2026/1/26  19:00 ミューザ川崎シンフォニーホール

ピアノ:ラファウ・ブレハッチ

 

■ベートーヴェン:ピアノソナタ第14番 ハ短調 Op.27-2「月光」

■シューベルト:4つの即興曲 D899 Op.90

 

■ショパン:舟歌 嬰ヘ長調 Op.60

■ショパン:バラード第3番 変イ長調 Op.47

■ショパン:マズルカ Op.50

■ショパン:スケルツォ第3番 嬰ハ短調 Op.39

 

<アンコール>

■ショパン:ワルツ第7番 Op.64-2

 

 

本日は、2005年のショパンコンクールの覇者、ブレハッチのリサイタル。

毎回、ショパンコンクールの度に、「本当のショパンとは」論争が起きるが、彼が出場した回では一切そのような議論は起きなかったと言われている。

 

ブレハッチは燕尾服姿で端正に登場。良い意味でクラシックの演奏会だぞ、という雰囲気が高まる。

最初はベートーヴェンの月光。素晴らしいが、他の素晴らしい演奏と比べてそこまで特別感があるかと問われると正直分からないかな、というのが率直な感想。ただ、いつもはふわっと聞き流してしまいがちな第2楽章が妙に印象に残った。

シューベルトの2曲目あたりから、「あれ、何かが徐々にくるぞ」みたいな感覚が生まれだす。

休憩前の最後の一音は本当に素晴らしい響きだった。

 

後半のショパンは、本当に見事だった。

舟歌では泣いた。緩急・ルバート・美しいトリル・弱音・深さのあるフォルティッシモ、最高。

バラードは温かく優しい旋律から情熱的な部分への流れに息を呑み、マズルカは、なるほどマズルカというのはこういうものかと納得させられた。

最後のスケルツォも圧巻だった。激しく鍵盤を叩くようなことはなく、それでいてグッと重く深く情熱的に響いてくる音は一体どうやって出しているのだろうか。

アンコールのワルツは切なくうっとりさせられ、終演となった。

 

演奏会が終わってすぐにもう1回聴きたい、もっと聴きたいと思うことは少なくはないが、今日ほどそれを渇望したことはない。

どうしても外せない用事がなければ、今週木曜日の芸術劇場でのリサイタルチケットをその場で買っていたであろう。

(実際に買っている方が何人もいて「気持ち分かる!」と思った。)

是非また日本に来てその素晴らしい演奏を聴かせてほしい。