2026/1/28 18:00 東京芸術劇場 コンサートホール
■ショパン:ノクターン第17番 ロ長調 Op.62-1
Pf. ウィリアム・ヤン
■ショパン:ワルツ第5番 変イ長調 Op.42
Pf. ピォトル・アレクセヴィチ
■ショパン:4つのマズルカ Op.41
Pf. ヴィンセント・オン
■ショパン:幻想曲 ヘ短調 Op.49
Pf. ワン・ズートン
■ショパン:ワルツ第7番 嬰ハ短調 Op.64-2、バラード第4番 ヘ短調 Op.52
Pf. エリック・ルー
<アンコール>
■シューマン:トロイメライ
Pf. エリック・ルー
■ショパン:ピアノ協奏曲第1番 ホ短調 Op.11
Pf. 桑原志織&ワルシャワ国立フィルハーモニー (アントニ・ヴィット指揮)
■ショパン:ピアノ協奏曲第1番 ホ短調 Op.11
Pf. ケヴィン・チェン&ワルシャワ国立フィルハーモニー (アントニ・ヴィット指揮)
<アンコール>
■ショパン:ワルツ第1番「華麗なる大円舞曲」 Op.18
Pf. ケヴィン・チェン
一昨日のブレハッチのバラード3番の脳内再生が止まらないまま、本日はショパン・コンクール入賞者ガラへ行った。
会場に到着し、開演前に本イベント特別販売のクッキーのショパン缶をお土産に購入。何と最後の1缶だった。
桑原志織さんが、ショパン型のクッキーが大好きなスペキュロス(スパイスとジンジャーの味で、ショパンも好きだったそう)の味で喜んでいるとXで宣伝していた。私もスペキュロス大好きだが、ショパンの顔を食べるのは勇気いりそう…。
さて、1人ずつ、演奏の感想を。
◇ウィリアム・ヤン
派手ではないけど、丁寧で美しいノクターン。じんわりと沁みてくる。
◇ピォトル・アレクセヴィチ
華やかかつ正統派。配信で聴いたのより思ったより芯がある音だった。
私はこのワルツのエンディングがたまらなく好きなのだが、そこを素敵に弾いてくれて、キュンとした。
◇ヴィンセント・オン
何とも言えず不思議な魅力のマズルカ。魔術師のよう、という評をどこかで見たが、確かに!という感じ。
◇ワン・ズートン
配信で聴いていたときは、そこまで好みではない気がしていたのだが、伸びやかできれいな音が幻想曲にぴったりで、とても魅力的だった。
◇エリック・ルー
ワルツはもちろん素晴らしかったのだが、一昨日にブレハッチの極上の芳醇なワインのような演奏を聴いてしまったので、どうしても比べてしまう。
一方で、「内省的」とか「哲学的」とか評されるエリックにはどうなんだろうと思っていたバラード4番が素晴らしかった。
バラード4番は一次予選の桑原志織さんの演奏があまりに素晴らしく、以後誰の演奏を聴いても心に響かない気がしていたのだが、今日のエリック・ルーの演奏は私にははまった。
最後のコーダは内に秘めていた炎が燃え上がるように響いた。
◇桑原志織
美しい鮮やかな青いドレス姿で登場。
コンクールの配信では、予選でのソロが素晴らしかったのに比して、本選のコンチェルトは、もちろん悪くないがインパクトとしては少し微妙だったのかなと思っていた。
しかし、今日の演奏は堂々としていて品格があり、表現の機微もあり、流れるようにエレガントかと思えば繊細だったり力強かったり、一段とギアが上がった桑原さんを聴けた気がした。
◇ケヴィン・チェン
コンサートでトップピアニストが続けて同じ曲を弾くなどということはまずない。
何と贅沢で興味深い時間だったことか。
ケヴィン・チェンのコンチェルトはキレキレ全開で、個人的には良くも悪くも全体通してピアノがすごく聴こえたな(音量が大きいという意味では必ずしもなく、オケと合っていないとかでもないのだが、とにかくピアノが聴こえるなと思った)という感想。
すごい技巧であることは間違いなく、今夜一番の喝采を浴びていた。
アンコールでワルツ1番を弾いてくれたのだが、実は私はこっちがすごくすごく良かった。
技巧はただそれ自体に意味があるのではなく、技巧があることによって、こんな表現が出来るんだ!ということを見せつけてくれた。
緩急自在で、聴き手に息もつかせず、最後の一音までめくるめく体験だった。
もっと他の曲を弾くのも聴いてみたい。(そう思ったのはケヴィン・チェンだけではないが。)
配信で聴いていた素敵な若いピアニストたちの演奏が生で聴けて、幸せな夜だった。
一昨日に20年前の優勝者であるブレハッチの成熟した極上の演奏を聴いたが、今日は今日で多分若い今だからこその瑞々しい勢いのある演奏が聴けた気がする。(その中でも桑原さんやエリック・ルーあたりは成熟の片鱗を見せてくれた気もするが。)
彼らの20年後の演奏も是非聴きたい。そのとき自分がまだ元気にコンサートに通えている状態だといいなと思う。
会場にはコンクールの歴史に関する展示も





