2026/7/12 12:00 NHKホール
英国ロイヤル・バレエ団「ジゼル」全2幕
ジゼル:金子扶生
アルブレヒト:ワディム・ムンタギロフ
ヒラリオン:テオ・デュブロイル
ミルタ:アネット・ブヴォリ
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
今日はすごく久しぶりのバレエ鑑賞。
私は物心ついて最初の夢が’バレリーナ’で、小学校低学年の頃にボリショイ・バレエ団の「白鳥の湖」を見に連れて行ってもらって以来、あの美しい世界の虜になった。
小中学生の頃は「SWAN」や「アラベスク」などのバレエ漫画を夢中になって読み、お小遣いをためてレニングラード国立バレエ(現在のミハイロフスキー劇場バレエ)や森下洋子さんの舞台を見に行ったりもした。
そう言えばレニングラード・バレエをはじめて見に行ったときの演目も「ジゼル」で、今やレジェンド・ダンサーとなった若き日のアルティナイ・アスィルムラートワとファルフ・ルジマトフが主演で話題になっていた。
自分でもやりたかったのだが、親に「足が(筋肉がついて)太くなるから」という謎の理由で反対され、涙を呑んで断念した。
(この頃、我が家は父の転勤で海外生活をはじめたばかり、生まれたばかりの弟もいて、恐らく子供の習い事どころではなかったのだろう。)
バレエもクラシック音楽と同じで生で見に行くとなると、日頃から好きなバレエ団やダンサーをリサーチして発掘しておき、公演の情報をタイムリーにキャッチし…とそれなりにアンテナをたてておくことが必要なため、たまに友人から誘われるK-Balletのクリスマスの「くるみ割り人形」に行く以外は、生鑑賞からは遠ざかっていた。
が、昨年クラシックの演奏会に行き始めた頃からバレエもまた色々と見に行きたいなーと思い、徐々にリサーチをはじめていた。
そんな私のインスタに、ある日今日の主役を演じた金子扶生さんとワディム・ムンタギロフさん(お二人は今年結婚したばかりのリアルご夫婦)の素敵なウェディング・フォトが流れてきたのだ。
金子さんがウェディングドレス姿で足を高く上げたり、ムンタギロフさんが金子さんの後ろでジャンプしていたり、金子さんをリフトしていたりする写真があり、それはそれは美しかったのだ。
金子扶生(英国ロイヤル・バレエ団プリンシパル)が2月11日にヴァディム・ムンタギロフと結婚したことを発表|チャコット
この2人が踊る姿を見てみたいなーと思っていたら、何とロイヤル・バレエ団日本ツアーがあるというではないか!
迷わずこの2人が主演予定のジゼルのチケットを入手した。
第1幕
金子さんのジゼルは本当に可憐。ワディムのアルブレヒトは美しく、甘くてクズなんだけど憎めない完璧な王子。
日本人ダンサーの中尾太亮さんが見事な踊りを見せたパ・ド・シスにも客席は湧いていた。
ロイヤル・バレエは演技に定評があるそうだが、主演以外も演技が本当に素晴らしい。
現代日本に生きる者から見れば、クズ男とそれでもそれを愛する女性の、共感しかねる物語のはずなのだが、なぜかドラマの中に入っていってしまう。
金子さんのジゼルがアルブレヒトの正体と婚約者の存在を知って嘆き狂う最後の方のシーンには息を呑み、そして「こんなはずじゃなかったのに!」という表情のアルブレヒトも何か受け入れてしまう。
前半ですでに涙腺が緩んでいる私。
第2幕
凄まじかった。アルブレヒトがジゼルをリフトするシーンは、いつ持ち上げていつ着地しているか分からないくらい浮遊感に満ちており、どの一瞬を切り取っても美しい。
金子さんの踊りは殆ど床との接地音がしない、まさに人外。たまにジャンプして着地するときに軽い’トン’という音がして、それがまたこの世とあの世の狭間感があって良い。
ワディムの完璧な美しい踊りも益々冴えわたる。
2人で踊る姿は、悲しくて儚く幻想的なのに、とろけるように熱かった。
自分でも引くほど泣いてしまった。
ここでもミルタはじめ主演以外の演技も素晴らしく、ジゼル以外のウィリーたちにもそれぞれ悲しい物語があることを感じさせるような舞台だった。
最後、カーテンコールでは満員の観客殆ど総立ちで拍手だった。
私も大感動だった。
これからはバレエももっと見に行こうと思った。
↑会場には、過去の日本ツアー時のポスターも展示。エリザベス女王来日記念のときも。
↑過去の公演での団員のサイン
↑衣装やヘッドアクセサリーの展示も。
中学生くらいの頃に、マーゴット・フォンティーンさんがナビゲーターで、バレエを紹介するシリーズものの番組をNHKで放送していて、毎週楽しみにしていたことを思い出した。
ルドルフ・ヌレエフと組んだ踊りはテレビ画面越しでも素晴らしかった。特に「薔薇の精」が大好きだった。










