RISU PRODUCE vol.10 記念公演
『イキザマ』
《大阪》2011年7月18日(月・祝)
サンケイホールブリーゼ
《東京》2011年7月22日(金)~31日(日)
シアター711
作・演出 松本匠
■Cast
浜谷康幸
松本勝
横関健悟
松本匠
重松隆史
佐藤正和
かなやす慶行
井上賢嗣
■Story
僕が少年だったあの頃、
唯一楽しみにしていた事があった。
テレビの前で裸の男達が
命がけで闘っていたあの姿。
きっと男達は闘うことで僕達少年に
多くのメッセージを残してくれていたんだと
大人になった今、僕は気づいた。
それに気づいた僕は‥‥
RISU PRODUCE二年振りの新作は
「プロレス」を題材にその世界に生きる
男達の葛藤に迫ります。
(公演チラシより)
正直、そんなに期待はしていなかったように思う。
プロレスというか、格闘技は相撲を除いてほぼ全般観ないし、プロレスに至っては全くといっていいほど興味が無かったので……。
で、観たら、ただただ凄いなと。
重松さんとか、以前から何回か出演作拝見しているのに、一瞬誰かわからなかった。うわー凄い身体つくってんなーこの人誰だろう?とか観ているうちに。
あれ???という(笑)
かなり熱量のある、熱い芝居です。
男くさいです(笑)
もの凄く体力のいる芝居だよな、あれ。
そして台詞一つ一つ。
ホンがいかに言葉を大切に、大事に書かれているかを感じる。
ここの笑いも凄くテンポ良くてめちゃくちゃ面白くて好きなんですけど。ただ面白いからいいってだけではなくて。
不思議なんだけど登場人物に厚みを持たせる効果が、確実にある気がして。人間臭さというのかな。
そういうものが増すようで。
芝居の笑いって、通して観ていて、笑いの部分、そこだけが嘘になっていたりすると、つまらないな~と思うんですよね。
そこに笑いが生まれることにも理由がないと、凄く底が浅くなってしまう。
ここのは、そういうのは心配無いから。
いつもの公演では、刑務所とか、犯罪者に焦点をあてる話が多かったんですが。
で、そういうのが好きなので観たい部分もあるのかなと思っていたりしましたが。
題材がプロレスになっても、やっぱり良かった。
てことは、本当にここの芝居が好きなんだな、自分。
そして観ながら、考えていた。
誰かに元気を与えたいとか。
楽しんでもらうためにとか。
誰かの背中を押したいとか。
そういう願いは、目には見えないけど。
そして、大切なものは目に見えない、なんてどこかの名作にはあるけれど。
大切なものほど、形にはならなくても、目には見えなきゃいけないんじゃないのかなと。
体現するというか。
そこに確かに「ある」ってことが、
意味のあることのような気がする。
そして、そういうものに出逢えるということは、幸せだ。
もう、プロレス全然わからない私が観ても良かったので、とても薦めたい(笑)
というか。
もいっかい観たい……。←