【観劇記録】絶滅のトリ | 手上のコイン Blog

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ONEOR8 『絶滅のトリ』


2010年9月24日(金)~10月3日(日)
Homu's Blog-zetumetu

シアタートラム


僕の日記は、彼ばかりが登場する。
僕の日記は、彼の観察日記のようだ。
僕の日記は彼の日記のようだ。僕の日記は意味がなくなった。
僕は日記を、もうやめようと思う。
僕の日記の、最後のページを飾るのは、誰だ?


脚本・演出 田村孝裕


■Cast


柄本佑


伊藤俊輔


恩田隆一
和田ひろこ
冨田直美
野本光一郎

 

林 和義
高乃麗
山口森広
高畑こと美
河口高志


角替和枝



シアタートラムにて、ONEOR8の『絶滅のトリ』を観て参りました。
そんなに急いでチケット取ってないのに、全体を見渡せつつも、思いの外前側の座席で。
役者さんの表情なんかもガッツリ見られて良かった(笑)

田村さんの脚本とか演出作品はこれで何本目だ?
とりあえず、『コルトガバメンツ』(東京ハートブレーカーズ版)と、ONEOR8の『電光石火』と、
今回の『絶滅のトリ』位しか覚えてませんが、
売れっ子さんだから覚えてないだけで他にも知らずに見てそうだ…。


以下、ネタばれもありますのでご注意下さい。











絶滅危惧種の鳥を救うべく、繁殖地であるとある『島』に派遣されてきた研究者や専門家の面々。
しかしながら、仕事と言えるような仕事は殆どなく。
みんなが暇を持て余しつつ、高い給料を半ば搾取している。

そんな中、島を出ることになった研究員の代わりにやってきた、何故だか鳥のことには全く素人の女性。
一部の人間は密かに彼女を訝しむ。

表面的には平和な島の研究者達だったが、その内にはそれぞれの勝手な思惑や、恋愛事情や、傲慢さが渦巻いていた。

話が進むにつれて、それが詳らかにされていくのですが、笑いを交えつつ、何処まで本気?というやりとりも交えながら、焦点はブレることなく進んでゆく。


社会から隔離されたような『島』という籠に捕らわれた人間たちの幸福と不幸は、
果たしてどこにあるのか。


柄本佑さん。
ナチュラルでいい感じでした。私は、ああいう感じの芝居は基本的に好き。
っていうか、テレビで見るより滑舌良かったし…(爆)

伊藤俊輔さん
…がなかなか…。曲者でした。結果的には笑いはとるんだけど、ちゃんと役本人は「笑いをとる為ではない」とわかる。そのあたりの加減が程よい。

そして、角替和枝さん
生で拝見するのは初めてでしたが。素敵過ぎる……。
上手すぎる………。

ナチュラルなのに、
狙った様子なんて全く悟らせないのに。
ちっとも力が入ってないのに。
何であんなに間もセリフのトーンも絶妙なんだぁぁぁぁ!!!←叫ぶな


ああ。
芝居が上手いって。
こういうことを言うのか…。
しみじみ思いました(笑)


10月3日まで、シアタートラムにて上演中です。


それにしても明るく元気に歌われる木綿のハンカチーフが
耳に残りました。

っていうか、あれ、絶対に芝居観終わった後、脳内再生でまわるから…。危険、危険…。