ほむにこ市川、ちょっとだけ思う事 - 司法書士法人市川事務所 -3ページ目

高齢期の生活設計塾

朝日新聞のウェブマガジン「どらく」に連載のコラム「高齢期の生活設計塾」が、とてもわかりやすい。

もめないための相続対策
(8/20 朝日新聞ウェブマガジン「どらく」)
http://doraku.asahi.com/money/koureiki/100820.html
「相続対策」という言葉を聞くと、「一部の資産家のはなしで、我が家には関係ない」と思われる方もいるでしょう。ですが、今回取り上げるのは、相続税を支払う必要はなさそうだけど、遺族間でもめないようにするため、相続の知識や資産の多寡にかかわらず、相続人が複数いる場合の相続の問題です。

執筆はファイナンシャル・プランナーの畠中雅子さん。バックナンバーも含め、参考になるので是非読んでみて。

高校野球と旧友

神奈川代表の東海大相模が決勝まで勝ち上がってきた。対戦相手は春の選抜優勝校、沖縄の興南高校。神奈川代表が決勝に進むのは久しぶりだなあと思ったら、前回決勝進出は12年前。そして優勝している。そう、松坂大輔が投げた横浜高校。この時の横浜は春夏連覇。強かったなぁ。「神奈川を制するものは全国を制す」なんて言われてたなぁ。今年は久々にがんばって欲しい!

さらに遡る1980年の夏に優勝したのも、神奈川代表の横浜高校。この時はちょっと興奮した。当時自分も高校生だったからというわけではない。その甲子園のマウンドに立っていたのが、中学の同級生だったからだ。愛甲猛。古くからの野球ファンしか、名前を知らないかもしれない。後にロッテ>>>中日にいたプロ野球選手だ。とにかく、中学ん時の悪友が、全国放送の生中継のテレビの中で汗を流していて、それを自分が見ている。実に不思議な感じだった。

夏の甲子園、決勝戦で神奈川代表。この語感は、どうしてもあの時の「自分たちの身近にスターがいる」って妙なこそばゆい感覚を思い出させるんだよなぁ。愛甲、元気かぁ!?

過払い金請求でのトラブル

今日の朝日新聞のネットニュースに過払い金請求に関する記事が。

過払い金返還、トラブル続々 弁護士依頼で高額報酬請求
(8/16 朝日新聞/ASAHI.COM)
http://www.asahi.com/national/update/0816/TKY201008160178.html
払いすぎた金利を貸金業者から取り戻す「過払い金返還請求」をしたばかりに、弁護士や司法書士の事務所からいきなり予想外の報酬を求められるトラブルが続発している。借金額に上限を設けた法改正で、借金返済に窮した債務者が返還請求にすがる動きが予想されるなかで、日本弁護士連合会は新たなトラブルを生まないよう、規制強化を検討している。

どこの世界にも悪いヤツはいるもの。でもそれが法律家である弁護士や司法書士となると、そうはいってられない。同業者として頭を抱えずにはいられない。

ここ3~4年「過払い金返還請求」の案件は、うちの事務所でもかなりの量を扱っている。不当金利付きで返済してきたお金が返ってくるのだから、対象になる人がその権利を行使しない理由は無い。言葉は悪いが、もはや「ブーム」といってもいいほどに過払い金請求案件は増えた。でもそれはいずれ無くなる一時的なもので、仕事の中心に考えたらマズいことになると、同業者は誰もがわかっていたはずだ。

返還請求された金融業者は経営破綻し淘汰されていき、同時に、対象となる債務者も減っていく。なのに「過払い金返還請求」をメインに受任システムを作ってしまったところは、まだまだ稼ぎたい、と必死になっているのだろう。そうなってしまっては、法律家ではない、法律屋だ。実に後味の悪い記事だった。

信じる者は救われる?

信じる者は救われる?肝移植で助かるのは宗教を信じる人?
(8/14 スポニチ)
http://www.sponichi.co.jp/society/flash/KFullFlash20100814022.html
イタリア中部ピサの国立臨床生理学研究所の研究チームは13日までに、肝臓移植を受けた患者のうち、宗教を信じている人の死亡率は無宗教の人の3分の1との調査結果を発表した。ANSA通信などが伝えた。

信仰と治癒率の相関関係はわからない。それも「肝移植」に限った話になってるしね。でも確かに「信じる」事って「安心する」事に繋がるのは理解できる気がするな。それが治癒につながるのかも。

この記事の場合とは話が違うんだけど、我々も顧客との「信頼関係」を強く維持できるよう、日々努力だな...と思ったりした。相談にきた人が、事務所から出て行くときに、来たときより気持ちが楽になっているように。そうならなきゃダメだな。

脳死と臓器提供

「死は誰のものなのか」と、ちょっと考えさせられた。

臓器移植:家族承諾で移植へ
(8/10 毎日新聞/毎日jp)
http://mainichi.jp/select/science/news/20100810ddm001040012000c.html
日本臓器移植ネットワークは9日、本人の書面による臓器提供の意思表示がない20代男性について、家族が脳死判定と臓器提供を承諾し、法的に脳死と判定されたと発表した。本人意思が不明でも家族の承諾で脳死後の臓器提供を可能にする改正臓器移植法が先月17日に全面施行された後、改正法に基づいて脳死後の臓器提供が実施されるのは国内初。

自分の人生が終焉するという意味では、死は自分自身の問題。でも「死んでしまった自分」は自分の死を事象としてとらえる事はできないわけだから、そうなると死は、残される家族や友人のものという事になる。

脳死状態の人の臓器提供に対する判断を、家族にゆだねるという考え方は納得できるものだと思う。でも「脳死状態の人が臓器提供をする」という事は、その人から生命維持装置を外す事。つまり脳死を完全な死と判断するという事だ。家族にとってそれを決定するのは非常に辛いだろう。やはり本人の意思が何らかの形で確認できるようになっているのが理想的だ。それが「本人の書面による臓器提供の意思表示」。

この件は高齢者における相続の問題に似ていると思う。後見制度や遺言などが「本人の書面による臓器提供の意思表示」だ。自身での判断能力の無い人の所有物を扱うと考えると、共通する点が多い。どちらも一番大切なポイントは、「判断能力があるうちに決めておく」「それが無いと、家族が辛い想いをしてしまう」というところ。転ばぬ先の杖は、早く用意しておきたいな。

消えた百歳以上の老人達

信じられない事件が起こってる。ひとつの事件ではなく、もはやこれは社会現象。

高齢者の安否確認に「答えたくない」...拒否相次ぐ
(8/4 読売新聞/YOMIURI ONLINE)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100805-OYT1T00169.html

都内最高齢113歳女性不明 長女「所在知らぬ」杉並
(8/2 朝日新聞/ASAHI.COM)
http://www.asahi.com/national/update/0802/TKY201008020320.html

都内男性最高齢111歳、30年前に死亡か 自宅に遺体
(7/29 朝日新聞/ASAHI.COM)
http://www.asahi.com/national/update/0729/TKY201007290276.html

消えた...と言えば、まるでミステリーだけど、実際こんなにも行方不明者数が増えだすと、もうSFなレベル。これが全て「年金欲しさ」だったらたまったもんではない。犠牲となった高齢者が「後見制度」を利用していたら?「遺言」を遺していたら?

まだまだ一般には認知度の低い、イメージ的に誤解の多い制度だが、それらの制度によって起こらない事件もあるのだと、あらめて確認した。