筑波山神社の狛犬さん | 楽しい倫敦 おいしい倫敦 

筑波山神社の狛犬さん

江戸狛犬図鑑も狛犬さんぽもこちらは取り上げていないので、残念ながらやや情報不足。

2024.5.13(月)

筑波山 は太古から? 山自体が信仰の対象の山岳信仰、立派な拝殿があるのは麓でも、女体山 の頂上に 筑波女大神伊弉冉 を、男体山 の頂上に、筑波男大神伊弉諾 を祀るのが小さいながら本殿なのだ。(どうも伊弉冉、伊弉諾は後付け臭い。)

その 筑波男大神 の本殿前に何故か一頭だけの狛ちゃん。これは古いと言っても狛犬文化が流行った江戸期のものだろうが、その風情からすると17か18世紀の「はじめ型」に近いようだ。不心得者が一頭を失敬した? 担いで下りるのは大変だったろう。

麓の立派な 拝殿 前の獅子岩の上には「唐獅子型」の狛犬一対、これだけは狛犬マニアのブログなどに大正7年ものと記載されている。上記の通り筑波山信仰の歴史はとてつもなく古いのだが、この場所には元々廃仏毀釈で廃寺となった中禅寺という平安時代頃からの大寺院の大御堂があり、この拝殿が建てられたのは1875年のこと、新しい。

国家神道政策はいい加減なもので、仁王門なんかは 随身門 に模様替えされているが、流石に不味いかなと? 中禅寺は1930年になってお隣りに再興されている。

狛犬はさらに下、石段前のこの一対が古いようだ。筑波山神社の拝殿は新しいが、それ以前に中禅寺の境内社などがあったようだから、古いものがあってもおかしくない。ここでは左側にある阿形も、

右側の吽形も「はじめ型」の香りを漂わすものだった。

江戸時代まではお寺だったこともあるだろう、規模の割りには狛犬は不作だった。