卵の世話を他の個体に託す動物の習性。
代わりの親は「仮親」と呼ばれる。
托卵は一種の寄生であり、他の種に対して行う「種間托卵」と、同種に対して行う「種内托卵」とがある。
種間托卵
種間托卵は、カッコウがよく知られる。
カッコウはオオヨシキリやホオジロ、モズなどの巣に卵を産み付ける。
カッコウの雛は比較的短期間で孵化するため、持ち主の卵よりも早く生まれることが多い。
孵化したカッコウの雛は、巣の持ち主の卵や雛を巣の外へ押し出し、仮親の与える餌を独り占めする。
なりすましがばれないように、卵の色や模様を仮親のそれと似せていることが多い。
また、托卵する時に、仮親の卵を巣から出して数合わせをすることもある。
種内托卵
ダチョウやムクドリは種内托卵をする。
ダチョウはオスが地面を掘った窪みにメスが産卵する。その巣には他のメスも産卵し、最初に産んだメスが全てを抱卵する習性がある。
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托卵のことは小さい頃からよく知っているつもりだったけれど、ダチョウが托卵するというのは知らなかった。
というか、種内では托卵という言葉を使わないと思い込んでいたから、実際は托卵というものをよくわかっていなかったということなのかな。
カッコウの生態を初めて知った時は結構な衝撃だった。
孵化したばかりの雛が、持ち主の雛や卵を巣から落とす光景にはこども心にショックを受けたなあ。
生きるってそれだけ大変なことなんだと最近は妙に納得できるのだけど。