オディロン・ルドン(1840~1916)。
フランスの画家。
裕福な家庭に生まれたが、11歳まで里子に出され、親元を離れた田舎で暮らしていた。
父の意向で建築家になるべく試験を受けるが不合格、道を断たれた。
20歳で植物学者アルマン・クラヴォーと出会い、顕微鏡下の世界に魅せられ、
のちの作風に影響を与えた。
24歳でパリに出て版画を学び、1880年結婚。
木炭画と版画の個展を開く。
1886年長男が生まれるが半年で死別。
1889年に二男が生まれ、1890年頃から、それまでのモノクロの世界からがらりと作風を変え、豊かな色彩を用いるようになった。
眼=気球 キュプロクス
成分:花 泣く蜘蛛
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齢をとってからのパステル画も綺麗で好きだけど、
同じ人が描いたとは思えないほどの、「泣く蜘蛛」や目の気球の絵も、ぐっとくる。
どんな心境の変化だったんだろうなあ。。
植物学者との出会いが顕微鏡下の世界へルドンの意識を誘って、
それが作品に見事に表れていったというのが興味深かった。
美術作品には、現実とか夢とか、興味の対象とか感情とか、いろんなものが渦巻いて現れるのだろうなあ、と
改めて感じたような気持ち。