趣味の問題 | 霽月日乗・ホーマーEのブログ

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個人の備忘録です。

アイドルを推していて、向こうからこちらに何かレスポンスがあると嬉しいものです。贈ったプレゼントが使ってもらえる、ブログコメントやツイートに返信がくる、その形はいろいろです。

でも周りには推し被りという恋の鞘当てのライバルも多い。必ずしも自分にだけ色よいレスポンスがあるとは限りません。他のヲタクと親密そうなやりとりをしているのを見ると、どんなベテランヲタだって多少はモヤモヤしたり凹んだりします。人間ですから当たり前ですよね。

でも、例えば生誕委員がスタンド花を出したり、記念イベントで配りものをしたりすると、アイドルだって何らかの謝意を公に示します。そんなとき、そういう宣伝活動に深くコミットしている人たちがあまり大っぴらに前面に出ると、それ以外の人はどうしても疎外感を感じてしまうでしょうし、結局はファンを減らすことになりかねない。だからオープンな場での推しごとは匿名性の確保が必須だと思います。粋とか無粋とか、美学的な見地からもスタンドプレーはあまり恰好のいいものじゃありません。推しが喜ぶから、というのは方便に過ぎない。ヲタ活の源泉は例外なく個人的承認欲求、端的に言えばエゴです。それに、見物が目立ち過ぎちゃいけないという美意識は、相撲や歌舞伎、花柳界など、いわゆる藝事の世界に江戸時代いらい長年透徹しています。この辺の呼吸が飲み込めないようでは野暮天のそしりは免れません。売名と揶揄されても仕方ない所以です。花で言えば、どうしても名前を出したいのならパブリックスペースに置かれるスタンド花ではなく、公の目に触れない(というのが建前の)楽屋花にするべきですし、配りものをするなら必ず運営に話を通すべきです。人の目に触れる、ということは事象としては重いことですよ。

しかし一方で、どういう推し方をするかは個人の自由であるべきなのもまた真理です。あれもダメこれもダメという方向に運営が走ることになると、それもまた困りものですからね。2ショットのポージングなんかもそうですが、グレーゾーンが狭まると興趣が削がれるということは事実として確かにある。

いずれにしても、こういうことは広い意味での趣味の問題です。僕は一概に積極的行動主義を非難する者ではありませんが、アイドルを推すのが道楽である以上、個人的には古式に則る方がエレガントだと思うし、自分はそうありたいと思います。ヲタクは目立つとロクなことありませんからね。

やれやれ、こんなことをわざわざ文章にすることじたい野暮の極みですが、最近はイノセントな人も多いようなので……これも年長者の仕事と思って敢えて書きました。