ついこの間までNHKでも放映されていた英国のTVドラマ『ダウントン・アビー』、20世紀初頭の英国の貴族の館が舞台ですが、いやー、これ面白いです。昨日シーズン1をやっと観終わりました。知り合いに薦められて観はじめたのですが、仕事の上でも大変参考になります。
特に感心したのは、セットから台詞に至るまで、細部に抜かりがないこと。たとえばシーズン1の最終話で園遊会の場面があるのですが、そこで演奏されるのがモーツァルトの弦楽四重奏19番「不協和音」の第4楽章。前に丸谷才一さんのエッセイで、英国の上流階級はモーツァルトを好むということを読んでいたので、ははあ、これかと思いました。もっと初めの方のエピソードで皆が狩りに興じる場面もあったので、ここは17番の「狩り」でもいいわけですけれど、この場面、これから第一次大戦に突入しようかというところでしたので、やはり「不協和音」でなければ。英国の人たちはこういうのを観てニヤリとしているんだろうなあ。
ということで、モーツァルトの弦楽四重奏をイタリア弦楽四重奏団の演奏でおさらい。これも最近CDで買い直しました。LP時代(フィリップス)はオランダ盤、フランス盤取り混ぜて全集とバラで所有していましたが、蘭仏問わず赤レーベルの方が青レーベルよりやや音がよかった。今はもうLPは手元にありませんので記憶を頼りに書きますが、音質的にはこのCD(イタリア盤)、ひょっとすると以前の青盤LPよりもいいんじゃないかと思うくらい、なかなかの出来でした。これで十分ですね。
イタリア弦楽四重奏団のモーツァルトは明るいカンタービレばかりが注目されがちですが、今こうして聴いてみるとやはり伝統というものをしっかり踏まえた安定の演奏、何の心配もなく楽しめます。
たまにはこういう午前の過ごし方もいいですね。

