車庫の上は床下がない | 住まいと環境~手づくり輸入住宅のホームメイド

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名古屋で自然志向の本物の輸入住宅を造りたいと思って、カナダから外壁用レンガ、ドライウォール用資材、バスタブ、キッチン・洗面キャビネット、水栓金具、自然素材等を輸入しているビルダーです。環境・アレルギー・アトピーの症状に配慮した家づくりを目指しています。



今日、以前からメンテナンスをさせて頂いているおうちにお邪魔して
配管からの漏れのチェックを行ってきました。

こちらのおうちは、コンクリートで出来た車庫の上に造られた建物で、
車庫の天井スラブを建物のベタ基礎代わりにして、その上に床の根太材が
転がしてありました。

ですから、床根太及び土台の木の厚み、90mm程度しか床下がありません。

そして、よくないことに、車庫上にはキッチン・ダイニングがあって、
上下水道の配管がその床下に入れられているという状況でした。

恐らく床下のどこかで配管の接続等に不具合があって、そこからの水が
車庫の天井からポタポタ落ちてきているのだろうと思います。

ファイバースコープ等を駆使して、何とか床下の配管を確認出来ないかと
やってみましたが、床に敷かれた根太材に行く手を阻まれ、思うように
配管を見ることが出来ません。

これでは、床を全部剥がして配管の具合を確認する以外に方法はないのですが、
それではお金も時間も掛かり過ぎます。

どうしてそんな床下のない家を造ったのだろうと考えたのですが、
こちらのおうちは、第一種住居専用地域という最も厳しい建築条件を
クリアする必要のある場所にあります。

ですから、建物の高さは10m以下に制限されている状況でした。

その為、ワンボックスの車が入るだけの高さを確保したガレージを造り、
その上で建物の高さ制限をクリアする為には、建物自体の高さを抑える
以外に方法はありません。

ただ、居住空間の高さを低くするとなると、天井が相当低くなり圧迫感
を感じることになりますから、居住空間とは関係のない基礎の高さを
犠牲にしたのだろうと推測されます。

ただ、設計者も施工者も水道配管や電気配線のメンテナンスについては、
当時全く頭に入れていなかったのだろうと思います。

確かにお客様からいろいろな要望を頂くでしょうが、それを全てOKして
いたのではプロとしては失格です。

やっていいことといけないことをしっかりお客様にも説明して、その上で
最もいい方法で計画していくことこそ家づくりの基本です。

今回は床をめくるのではなく、床下の配管は今後使わないようにして、
外側から新たに配管を持ってきて水栓等に接続するという方法で対処
すべきだと考えております。

そうは言っても、きれいに納めるのには相当手間が掛かると思いますので、
慎重にことを運んでいかなければなりません。

家にとって床下は非常に大切な場所ですから、安易に小さくしたり、
なくしたりしないようにして下さいね。そのリカバリーは大変ですから。

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