今回は 玄関框/エントランスクローク扉への拘り に関してです。


前回 玄関全体像 を紹介しましたが、もう少し細かい玄関の拘りを紹介していきたいと思います。

まずは 玄関框 に関してです。

 

知り合いの家の玄関は下記写真のようにスッキリとした薄い框で相当格好良く、私的にもこのような框にしたいと思っていました。



(私好みの玄関框)

間接照明も良い雰囲気を醸し出していて、格好良いです。
 

 

でも、住友林業の玄関框、繊細な感じではなく、かなりごつい のです。。。


こんな感じです。


 

(住友林業展示場の玄関框)

どうでしょう?

 

かなり主張しています。

 

このようになる理由としては玄関土間の立ち上がり部分にも断熱材を入れているため、その立ち上がりの壁が分厚くなり、その壁を覆うように、幅7.5cm/高さ9cmの太い框が回るのです。


(我が家の框)

妻は「重厚感があって良いじゃん!」なのですが、私的にはこの ごつさ(存在感) が気になって仕方ありませんでした。


この框を変える事はできないので、どう目立たなくさせるかを考えたのですが、框の一部を白くして、壁紙と同化させて目立たなくできないか?とまで考え、白い框/ウォールナットの框バージョンのパースを作ってもらいました。



(一部白框バージョン)

(全てウォールナット框バージョン)

この白框パースのように框と巾木と壁紙が完全に同化できれば良いかもしれませんが、サンプルを取り寄せてみて、実際の色味は結構違う事が分かり、最終的には順当に床材と同じウォールナットの玄関框に落ち着きました。
今考えるとこの家のテイストで、白框?何その案?という感じですが、それ程までこの框部分をスッキリ見せたいという気持ちが強かったのです。(駄案含めた 5案の粘り です)

1年経った今はこの ごつさ にも慣れて、これも良いかなとも思ってます。。。



框の ごつさ を目立たなくするための試みました。

エントランスクロークの扉 に関してですが、これも框と関係しています。

クロークの扉パターンとして、

① 上吊り引き戸にするか
② ドアにするか
③ 折れ戸にするか
④ ロールカーテン等にするか
⑤ 何もつけないか


というような選択肢があると思います。

② ドア
ドアにすると開けるときのスペースが必要になり、開いている状態だとドアが少し邪魔になってしまいます。

③ 折れ戸
折れ戸は開けたときに扉分の開口が塞がれるのと、余計なラインも出てしまうので、私の好みではありませんでした。

④ ロールカーテン等
ロールスクリーン等も使い勝手、見た目的に好みではありませんでした。

⑤ 何もしない
扉等何もつけないは、玄関から丸見え状態になるのでNGでした。

残る案は ① 上吊り引き戸 となります。

引き戸でも扉をどう引き込むかで変わってきます。

扉を
・ クローク側に引き込む
・ 壁の内に引き込む
・ 玄関側に引き込む

のパターンがあります。

展示場では下記のように、ほぼクローク側に引き込む扉となっていました。(手前側が玄関側)


(展示場の引き戸)

これは、余計なもの(上部の吊り戸のレール/扉のストッパーのゴム)を見えないところに隠すという設計の鉄則なのかもしれません。私にとってはそれよりもこの框の凸凹感が悪目立ちしていると感じてしまいます。更に、クローク内で扉が邪魔になって棚が設けられなくなるという制約も出てきます。

扉を壁の中に引き込む場合はその分、壁を厚くする必要があるため、スペースが若干無駄になってしまいます。框もそこそこ目立ちます。

という事で、我が家は玄関側に扉を通す上吊り引き戸にしました。

これにより、ごつい 玄関框が扉に隠れるので、見た目もスッキリ、クローク内も有効に使えます。トータルで考えるとこの方が良いと思っています。



(クローク引き戸納まり)

 

上吊り引き戸のレールに関しては、シダーを貼った後にレールを取り付けるとレールが出っ張ってしまうので、シダーにレールを埋め込むよう施工頂き、かなり綺麗に納めて頂きました。


(上吊り戸のレール納まり)
 

(↑)よくわからないかもしれませんが、レールがシダーに埋め込まれています。

理想的には完全にシダーとレール面をフラットに、でしたがそこまでは厳しいですね。

 

あとは、レールが白なのが、、、

何故白?

通常は白い壁紙の天井に付けられるものなのでレールは白しかないとの事でした。シダーにこの白はちょっと目立つので、レールをシダー色に塗装するかシートを貼るかで対応頂く予定でしたが、剥がれ等の心配もあるので一先ず止めておきました。いずれ目立たないようにしたいと思っています。

 

クロークの扉の色に関しては、白い扉にして目立たなくさせる事も考えましたが、

・ 妻が白い建具は断固反対派

・ 壁紙がグレー系の白なので白い扉にするとかえって目立つ

という事で、家全体の建具としては全てオークアンティーク(こげ茶)で統一しています。

以上が 玄関框/エントランスクローク扉で拘ったポイント となります。

扉の工夫で玄関全体をスッキリさせる事ができ、この框のごつさも程良い重厚感となり、バランス良い空間にできたと思っています。
このような細かい部分を考え続け、全体としてベストな納まりを 冷静になって 空間をデザインする。これに尽きると思います。

 

 

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