どこかに書いたと思いますが、幽霊は、ずーーーーーーーっと、未来永劫、幽霊のままでいるわけではありません。
いつか、どこかで、ちゃんと成仏することに気づきます。
数年前ですが、早朝に、高齢の男性が交差点ではねられて亡くなった、という事故がありました。
たまたま、その数日後にそこを通ったら、おじいさんが交差点でうろうろしているのが見えました。
それまで事故のことはまったく頭になかったのですが、「そう言えば……」と、ネットに書かれていたニュースを思い出しました。
その事故で亡くなったと思われるおじいさんは、交差点の真ん中で、どこに行けばいいのかわからないようで、うろうろしていました。
「事故現場に誰も迎えに来なかったのだな」
「大丈夫かな。成仏できるかな」
と心配しましたが、私にできることは何もないため、申し訳ないと思いつつそこを去りました。
それから何ヶ月かして、ふたたび、その交差点を通ることがあったのですが、おじいさんはもういませんでした。
ちゃんと成仏したようでした。
死んだあと、光に向かって行けば成仏できます。
その光のサイズは、人それぞれです。
ゴマ粒ほどの小さなものもあります。
ですから、大きさによっては、しっかり探さないと見つからないかもしれません。
光に向かって行くことを知らなければ……
また、小さなサイズの光でうっかり見落としてしまったら……さまよう幽霊になります。
けれど、さきほども言いましたように、いつか、どこかで、ちゃんと成仏できます。
幽霊になって、長くさまよっていると、光が大きくなるからです。
これは「網走監獄」にいた幽霊が教えてくれました。
最初は小さかった光が、徐々に大きくなっていくため、「なんで光が大きくなるのかな？ そっちへ行ったほうがいいのかな」と、行ってみる気持ちになるのですね。
あちこちをさまようつらさから、「弘法大師さま、助けて下さい」とか、「阿弥陀さま、極楽に連れて行って下さい」と、仏様を心に描く人もいると思います。
仏様を心に描けば、その作用で道が見えてきますから、この方法でも成仏できます。
２月９日の記事に書いた、おばあさんのことを心配なさっている方がけっこういましたが、大丈夫です。
おばあさんの場合は、「帰らなきゃ！」という、この世にしばりつける念が原因ですが、光が大きくなってくると、「あの光って何？ 光のほうへ行ってみようかしら？」と、必ず、そう思う日が来ます。
もしかしたら、どんなに山道を歩いても家にたどり着けない……ということで、
「お地蔵さん、助けて下さい」と、仏様にすがる日が来るかもしれません。
そうすると、行くべき道が見えますから、こちらでもちゃんと成仏できます。
