2014年2月1日に甘利氏に渡した50万円のコピー。ほぼ毎回ピン札に両替するという
 甘利事務所と一色氏の金銭授受はこれだけではない。一色氏はURの案件で複数回にわたり口利きを依頼し、13年以降、大和事務所所長の清島健一氏(公設第一秘書)や、政策秘書の鈴木陵允(りようすけ)氏にも現金を渡してきたという。

 小誌は今回、現金授受の決定的現場を押さえた。下の写真をご覧いただきたい。大和市内の喫茶店において一色氏と清島氏が対面したのは、15年10月19日のこと。一色氏が周囲の目を気にしながら現金20万円を手渡すと、清島氏はニヤッと笑い、傍らに置いたジャケットの内ポケットに仕舞ったのだった。

馴れた手つきで「お預かりしておきます」と答える清島所長(右)/撮影 浅沼 敦

 一色氏はこう続ける。

「証拠として残したメモを見ると、昨年だけで2人に210万円は手渡しています。会うたびに、キャバクラやフィリピンパブで接待もしている。これだけ賄賂を渡していれば、甘利大臣が当社のために動いてくれると信じていました」

 政治家や秘書が口利きの見返りに報酬を受け取った場合、あっせん利得処罰法違反にあたる可能性がある。なお、証言の詳細は「週刊文春 電子版」で限定無料公開している。

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