ディナーチャイムの実機を手に入れた話 | 音響・映像・電気設備が好き

音響・映像・電気設備が好き

「ヒゲドライバー」「suguruka」というピコピコ・ミュージシャンが好きです。

設備音響に関わる業者であれば、「4音上りチャイム」、「4音下りチャイム」と聞いて、ピンポンパンポンと結びつくことでしょう。

このチャイム音、昔は実際に鉄琴をマイク前で叩いていた・・・と言う話は年配者であればご承知の通りかと思いますが、現代においてはもはや一般的ではありません。

※筆者は仕事で実際にこれを叩いている会社さんに行ったことは1度しかありません・・・。(そう、現存しているのです)

 

今回、いつか手に入れたい実機のひとつであったディナーチャイムをオークションで落札してみました。

 

 

株式会社トンボ楽器製作所 ディナーチャイム

 

 

銘板接写

 

 

今でこそ、業務用ハイインピーダンスアンプにチャイム音源は内蔵されていますが。かつては下記の様なメロディICを別途購入し取り付ける必要がありました。

※製品によっては今でもチャイムユニットは別売です

 

 

Panasonic WU-Z05A コールサインユニット

 

 

UNIPEX EC-44 エレクトロチャイムユニット

 

 

昔は実際にディナーチャイムと呼ばれる鉄琴を叩いていた・・・こんなICメロディの音源では歴史が伝わらない・・・そう思い立ち、Cycling'74 Max8でディナーチャイムエミュレータを作成する事にしました。(なぜそうなるのか・・・単純に実機が大きく場所を取るため、ソフトウェアで遊べるようにしようと考えたからでもあります)

 

 

収録風景

 

 

実際に鉄琴を叩くイメージを大切にしようと考え、打音は4パターンを採用し、ランダムでそれらが鳴るように設計しました。倍音成分や共振があったりなかったり、なかなか楽しい体験ができるはずです。

 

 

ディナーチャイムエミュレータ

 

 

メーター表示状態。オシロスコープとFFTとスペクトログラム表示があります

 

 

オーディオセットアップ状態。推奨サンプリングレートは96kHzです

 

 

メータ表示&オーディオセットアップ表示、同時に表示すると再生しているファイル名が見えます

 

 

実際の動作

 

 

使用方法:

お手持ちのWindows環境に合わせて、オーディオセットアップを行い、鉄琴をクリック、または英語入力モードにしたキーボードで数字の1~5を押すことで演奏が可能です。

音源は4種がランダムで鳴りますので、順列に押して最大で4^5で1024パターンあります。

escキーでプレゼンテーションモードから抜けられます。再度初期状態に戻るにはF6キーを押します。

尚、音源の使用許可は不要です。みなさんで素敵なチャイムライフを!!

 

ダウンロード先:

 

(誰も元のファイルなんていらないだろうと思い、.exeだけの軽量仕様になっています。よってWindows専用です)

 

 

Maxでオシロスコープ表示するとAの周波数が440Hz、オクターブ上が880Hzですので純正律である事が分かります。(サンプリングレート48kHz駆動ですと888kHz表示ですが、96kHz駆動ですと880kHz表示されます)

考えてみると当たり前なのですが、ディナーチャイムは本物の鉄琴のパーツ流用であることから、平均律のディナーチャイムも販売されているとの事です・・・気にする人いるのでしょうか・・・??

 

とりあえず、エミュレータも作成した事ですし、「4音上りチャイム」、「4音下りチャイム」を昔は実際に鉄琴をマイク前で叩いていた事実が後世に残れば良いなと思いました。