YAMAHA RUio16-D用のヘビーデューティチルトスタンドアタッチメントの作成 | 音響・映像・電気設備が好き

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「ヒゲドライバー」「suguruka」というピコピコ・ミュージシャンが好きです。

YAMAHA RUio16-Dのドライバが更新され、筆者の環境でまともに動くようになったため、構想していたアタッチメントを作成しました。

YAMAHA RUio16-DはRME Digiface Danteと異なる点として、物理ツマミによるHAの調整、バッファを搭載したー20dBFSリファレンスも考慮したヘッドフォンアウト、そしてUSBとDanteの縁が切れている事が挙げられます。これらを踏まえると、Danteホールの貸し出し機材として、ホールのDante環境にUSB経由でデジタル接続もできるアナログオーディオIOボックスとして活用できるのではないかと考えました。(ホールのDante環境にネットワーク不要で乗り込める。但し、USBバイパスの機能がネック。DanteからのアナログIO変換器としては機能する)

 

その際に問題になるのが、筐体の補強です。つまみガード用のバンパと、視野性向上のためのチルト機能を盛り込み設計・作成してみました。

 

 

YAMAHA RUio16-D用のヘビーデューティチルトスタンドアタッチメント

 

 

俯瞰。マイク入力から+30dBuまで対応し、最大出力+24dBuの2in 2outのUSB電源駆動オーディオI/Fの条件では他に代わる製品が無い

 

 

Blog内参考リンク:

 

 

 

 

YAMAHA RUio16-D用のヘビーデューティチルトスタンドアタッチメント図面。筆者の得意とする分野

 

 

チルト状態の角度検証。18°傾けることが可能

 

 

使用した既製品パーツは鍋屋バイテック(NBK) UFFS-8-30 × 4、タカチ電機工業 チルトレッグ TL-45BB × 1です。板金板厚はSPCC t = 1.6です。

 

 

鍋屋バイテック(NBK) UFFS-8-30は丁度1Uサイズに収まる。タカチ電機工業 BH-30Sは実績があるため、異なるメーカの物を選定した

 

 

低頭M4ビスで固定している。この隙間にUSBドングルを収納する計画だったが、ケースが無く頓挫

 

 

底板のカーブはCADから拾い合わせた(試験モデルのゴム足)

 

 

機材を寝かした際にツマミが当たらない事が重要

 

 

別途発注したUSB Type-CのL字ロック付きケーブル

 

 

片側のみロックだが留める事は可能。不必要にトルクを掛けない事が望ましい

 

 

このL字コネクタのおかげでバンパーの下をくぐる事が可能になった

 

 

USB Type-Cは表裏が無いため、L字は1種類で左右どちらにでも出すことが可能

 

 

機材にバンパーを取り付ける目的は、露出しているツマミ類の破損を防止する事です。但し、XLRはそのコネクタのサイズから折れる心配はありません。唯一、USB Type-Cに不安が残るため、L字タイプのケーブルを購入しました。(中国サイトで買えます)

これにより、バンパーの内側にUSB Type-Cを退避させることが可能になりました。ネジが片持たせの為、不必要なトルクは厳禁です。(コネクタと筐体のクリアランスを考慮すると、締め切る事は出来ない)

 

 

チルトスタンド収納状態

 

 

タカチ電機工業 チルトレッグ TL-45BBの開閉

 

 

チルト参考写真1。スマホで撮影したこの角度が一番かわいい

 

 

チルト参考写真2

 

 

チルト参考写真3。XLR出力コネクタも問題なく使用可能。チルト角度は18°

 

 

チルトさせた際に背面のコネクタが地面に干渉しないかは図面で検証しました。実際に差し込んでみても全く問題がありません。

 

 

 

分離が可能

 

 

このスタイルは今後の良い参考例となった。可動式卓上入力パネルやVCAコントローラなどに応用できる機構

 

 

チルトスタンド参考例

 

 

 

このアタッチメント金具は底面のM4ビス×2で留まっています。これだけでOK・・・と言いたいところですが、本体重量によるたわみの兼ね合いから、両サイドに0.25mmアクリル系両面テープを貼り、本体を固定しました。実用性を持たせるなら、RUio16-Dの側面のビスのいくつかを固定用にもらうと良いかと思います。

 

これでしばらく運用してみようと思います。