KNIPEX 電気工バサミ 95 05 10 SB/95 05 155 SBの紹介の紹介です。
近年、改めてハサミによるケーブルストリップを調べ始めました。日本においては、花鋏(わらび手花ハサミ)によるケーブル端末処理が古くからあり、どのような経緯があって使用されているのか興味があるからです。そんな中、海外でも専用の電気工用多機能バサミがあることが分かりました。それがKNIPEX 電気工バサミ 95 05 10 SB/95 05 155 SBです。
KNIPEX 電気工バサミ 95 05 10 SBと95 05 155 SB
専用のホルダが付属する
宣伝写真
宣伝の写真ではケーブルをストリップしている様に描かれています。ハサミによるケーブルストリップが海外でもあると言うのは大変興味深いです。
片面波刃
拡大写真
しかし・・・・片面波刃仕上げであることが分かりました。波刃は精密な端末処理に向かないと言う事が経験から分かっています。
波刃ではシースに切れ目が均等に入らない
案の定、ケーブルストリップには向きません・・・正確には自分には合わないと言う事ですが、そもそも花鋏と比べると、支点力点作用点の比率と刃の角度が異なる為、手の動きと先端が思う様に連動しません。ケーブルそのものを切断する事には向くのかとは思いますが、刃の合わせも堅く、先端部分で0.数mmの作業を行う工具ではないように感じました。
花鋏と比較してみる
刃先形状の比較
結局、現場での作業においては、ケーブルの切断と端末処理を一つの工具で出来るに越したことは無く、ケーブル切断用のハサミと端末処理用のハサミの2丁を持つのは現実的ではありません。うーん、海外の方はこれで本当にケーブルストリップが可能なのでしょうか・・・
花鋏系によるケーブルストリップではこの様な処理も可能で今回のKNIPEXのハサミでは不可能
今回のKNIPEXのハサミは切断用途において使用する分にはなんら問題はありませんが、シースのストリップ作業には向かない物でした。花鋏によるケーブル端末処理はいずれまとめる予定です。
工具一つにしても、写真で見ただけでは評価が難しく、結局自分で使ってみない事には分かりませんね・・・。