NTi ML1とMR-PROでスウィープ・インピーダンス測定をする | 音響・映像・電気設備が好き

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「ヒゲドライバー」「suguruka」というピコピコ・ミュージシャンが好きです。

NTi MR-PROは周波数可変のインピーダンス測定が出来、その対象として、ヘッドフォン、ハイインピーダンススピーカ線路、ローインピーダンススピーカと様々な物が選べます。
しかし、一つ難点を挙げるとすると、周波数可変測定を自動で行えない点です。MR-PROで周波数をひとつづつ選択し、値を控えていく必要があります。
これの自動化を行いたい場合は、FX100を使用するしかないのですがNTiのML1のページに面白い計測方法が載っています。

 

参考リンク:
NTi Audio Speaker Design Tool
http://www.nti-audio.com/Portals/0/data/en/NTi-Audio-AppNote-Exel-Speaker-Design-Tool.pdf
This application is based on an idea of Mr. Barth of Barth Acoustic Systems.

 

 

こちらは、NTi ML1とMR-PROを組み合わせて、スウィープ・インピーダンス測定をしてみると言う応用です。今回、試してみました。

 

 

 

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NTi ML1とMR-PROでスウィープ・インピーダンス測定をする。ML1はMR2やMR-PROのスウィープをトリガし自動記録する機能を持っています。それを利用しようという試みです。※本来はアンプの電気音響周波数特性やスピーカの周波数特性を計測するために用いられる。ML1は同機能を保った後継機種がないため、2017年現在も販売が続けられている。

 

 

 

 

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測定用の専用ケーブルを作成しました。

 

 

 

 

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仕組みは単純で、1.6Vを1.6kΩでロードし、対象インピーダンスをmVに置き換えると言うものです。分圧抵抗ですね。つまりはML1で表示されている周波数に対応したmVがイコールΩと言う事です。
MR2は出力インピーダンスが200Ω、MR-PROは12.5Ωで、前者は200Ωを考慮に入れてRを1.4kΩ、後者は12.5Ωを無視してRを1.6kΩとしているようです。

 

 

 

 

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点検用スピーカを測定対象とし、NTi MR-PRO単体でのインピーダンス測定と、ML1とMR-PROの組み合わせによるスウィープ・インピーダンス測定を比べて見ました。※MR-PROは30Hz~10kHzまでしかインピーダンス測定が出来ない

 

 

 

するとどうでしょう!ほぼ誤差なく測定できるではないですか!!これは素晴らしいです!
NTi MR-PRO、ML1、MiniLINK PC ソフトウェアを合わせるといくらだっけ??なんて考えては行けません。(写真のML1はMiniLINK PC ソフトウェアなしモデル・・・そうです、実はなんと手写ししています※自動化してないぞ!)

 

 

なかなか使える方法だと思いますが、これを読んでいる人で一体何人が分かってくれるのか不安です(笑)