iOSのLightning端子からの音声出力を考える～その2～

iOSのLightning端子からの音声出力を考えるの続きです。

あれから月日は流れ、iPhone7から3.5mmステレオジャック(正確には4極です)が廃止されるといううわさが流れ、実際にもうわさ通り廃止されることになりました。
では、今までの3.5mmステレオ製品(マイク製品含む)に対してどういうアプローチをするのかと思ったら、Apple Lightning - 3.5 mmヘッドフォンジャックアダプタというものをiPhoneは同梱する方法に出ました。
今回、単品販売もされているこのアダプタを購入してみました。

Apple Lightning - 3.5 mmヘッドフォンジャックアダプタ

小さいですし、ケーブルも細く、弱いです。この内部にDACが内蔵されているはずなのですが、一体どこに・・・※Lightning端子内でしょうね

今までのLightningの流れから、アナログ出力をこの端子は持たなかったわけで、この法則に従うとこの小さなアダプタの内部でデジタルからアナログへ変換をしているわけですね。検証サイトによってはLightnig出力からアナログ音声を～なんて書かれていて、実際にOSで製品対応を区切っているのでどちらの可能性もあるな・・・とは思いましたが、DACを機器本体側に内蔵する手間をかけるとは思えないので筆者はLightnig出力からアナログ音声は出力されていないと考えています。
※OSで対応を区切る、と言うとLightning - USB 3カメラアダプタを使用しiOS端末を有線LAN接続するでも紹介していますが、OSのバージョン変更で｢iOS配下のUSB機器への給電は行うが、iOS本体へは給電を行わない仕様｣を｢iOS配下のUSB機器への給電も行い、iOS本体への給電も行う仕様｣に変えてきました。

こんな風にLightning端子に接続して使用しますが、これではすぐに断線するでしょうね。

iOS上では｢ヘッドフォン｣として認識されます。固定レベル出力は出来ません。

話が前後しますが、iOSのLightning端子からの音声出力を考えるではiPod touch 4Gからの乗り換えをどうしようと悩んで5Gにしたわけですが、今回取り上げたアダプタ、なんとiOS10以降でないと利用できないと言う事でiPod touch 6Gを発注しました。
※筆者はiPhoneを持っていません。

iPod touch 4G、5G、6G勢ぞろい。

とりあえず、iPod touch 6Gなら、本体音声出力とこのLightningアダプタと比較できるので、比べて見る事にしました。出力レベルがどうとかは面倒なのでやっていません。他で散々されているので検索してみてください。※暇だったらやってみます。
で、比べて見たわけですが、本体の3.5mmステレオジャックを基準とした時、Lightningアダプタの方が高域がキンキンしていて、低域がボワンボワンで締まりがない感じがしました。安いオーディオI/Fな感じです。このBlogで音質うんぬんは基本的に避けていますが、これはブラインドテストでもわかると思います。と言っても、このアダプタ自体はiPhone7用途なので、iPod touchでどうのこうの言うにはお角違いだとは思います。本来、比べることが出来ないわけですから・・・

そうです、つまりは選択肢がこれ以外ないので検証してみても意味があんまりないですね。
ただ、公式で｢iOSのLightning端子からの音声出力｣アダプタが可変レベルのみでありながらも販売された事は興味深いところです。
ただ、今までの様に充電しながら3.5mmステレオジャックで音楽を聴くと言ったことが出来ません。これを実現させるためには充電用Lightning分岐端子が必要です。こちらもAppleから公式で販売されていますので、ジャラジャラ変換コネクタをぶら下げたい人は利用してみましょう。

おまけ

なんやかんや、iOSのLightning端子からの音声出力を考えるで紹介したLogitec LHC-ACI02 シガー充電器の内部基板を利用した方が音質が良く聞こえます。ちなみにこれ、I²S出力でDACチップに渡しているので、興味がある方はI²S対応のDACで遊んでみるのも面白いかもしれません。

Lightning端子で充電しながらI²Sデジタル音声出力が出来るかも・・・？