単一指向性ダイナミックマイクの正しい持ち方 | 音響・映像・電気設備が好き

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「ヒゲドライバー」「suguruka」というピコピコ・ミュージシャンが好きです。

2014/9/5 一部修正、イラスト高解像度化を行いました。

説明しているサイトは数多ありますが、単一指向性ダイナミックマイクの正しい持ち方です。

単一指向性ダイナミックマイクは名前の通り、単一指向性を持ったマイクです。集音範囲が心臓の形のようなのでカーディオイドとも呼ばれます。

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単一指向性ダイナミックマイクの定番中の定番、SHURE SM58。

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メタルグリルを開ければダイヤフラムが姿を現します。
後述しますが、下部に見えるパンチングメタルが背面集音用の穴です。


単一指向性は、特にステージ上でのPAに最大の効果を発揮します。

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カーディオイド・マイクの推奨配置※SHUREの取扱説明書より転載
単一指向性マイクの特性を利用すると、演者に対してモニタ・スピーカを設置することが出来ます。

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単一指向性を実現するのは簡単で、集音する為のダイヤフラムの裏側に、設けられた隙間から音を回り込ませるだけです。
この背面から入る音は、正面からの音とは逆相の成分になり、これらを合成することにより打ち消しあいを起こし、正面の音を拾う範囲を狭めることが出来ます。

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集音範囲のイメージ図

この単一指向性を維持する為に、マイクの使用者は以下の持ち方をしてはいけません。

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左:正しいマイクの持ち方、右:間違ったマイクの持ち方


上図の右のような持ち方をすると、単一指向性マイクは回り込むはずの音を拾えず、結果、無指向性マイクとして機能します。
無指向性として機能するマイクはステージ上でのハウリング・マージンが稼げず、意図しないハウリングを引き起こします。
必ず、メタルグリルには触れないように心がけましょう。カッコイイ・ワルイではなく、PAの品質に関わる重要な部分です。

そんなこと知っているよ、という方が大半でしょうが、なかなか守られていないのが現実なのです。

おまけ

■マイクの持ち方素材(PDF形式.aiデータ)■
http://www.holycater.sakura.ne.jp/zip/mic.zip
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シェアされすぎてるのでマイクを持っている素材を公開します。ベクトルデータです。
こんなイラスト誰でも描けますので特に制限はありません。が、社外秘・複製不可資料とかで使って私の目に触れるようなことがないようにお願いします。無償で公開するものは無償で公開してください。
(実際にBlogのイラストが社外秘・複製不可資料として社外研修で配られたことがあります笑。)