BNC-P-117プラグの製作方法 | 音響・映像・電気設備が好き

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「ヒゲドライバー」「suguruka」というピコピコ・ミュージシャンが好きです。

BNC-P-117(BNC-P117)プラグの製作方法です。

映像設備で取り上げていますが、ワイヤレスマイクのアンテナや、タイムコード信号の伝送、その昔は10BASE-Tにも使われており、映像・音響・通信の多岐にわたる分野で使用されていました。
そんなBNC-P-117も、近年の設備では、無線用途オンリィかもしれませんね。
※BNC-P-117は、現在、映像用途では1987年発売のCANARE圧着式BNCにその座を譲っています。

作業内容的にはCANARE BCP-H3B製作方法の焼き直しになりますので、合わせてご参照ください。

BNC-P-117ですが、今回は東芝ライテックのAFC-16(3C・5C映像用)を使用します。ケーブルはCANARE L-5C2Vを使用します。

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パーツ名称は、左から、本体、フェルール、ブッシング、3Cかさ上げ用ゴムチューブといったところでしょうか。※117は基本的に、5C・3C共用です。

工具ですが、最後に締めるときに10mmレンチ2本が必要となります。他はハンダとハンダゴテ、カッタとニッパ(HOZAN N-9推奨)が必要です。

製作方法

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1.ブッシングを通した後、ケーブルを写真の寸法にストリップします。
※ケーブルが3Cの場合はゴムチューブを通すことを忘れないでください。
ストリップした後、編組は解いて対になるように二つにまとめてください。CANARE寸法と違うので注意

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117タイプのBNCは中心コンタクトで編組を解くことができます。
(教わったとき、これは地味に感動しました…)

参考までに、L-3C2VSのストリップ方法はこちら。
http://blogs.yahoo.co.jp/linear_pcm0153/784047.html


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2.フェルールをはめ込み、中心コンタクトをハンダ付けします。


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3.フェルールのくぼみに編組を巻きつけます。2本の編組を巴状に巻きつけます。
※写真のようにヴァイスプライヤなどの自重で編組を押しつけると上手にできます。
この部分のハンダ付けは非常にタイトです。はみ出ればブッシングが閉まらなくなるので現物と確認しながら行いましょう。


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4.編組のハンダ付けをします。余分な編組はカットします。
※これでもブッシングギリギリです。……この部分のハンダ付けはカナレの製品より難しいと思います。
ハンダが盛ってしまい補修が不可能になったら、金ヤスリでゴリゴリしてブッシングが通るようにしてください。


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5.本体をねじ込んだ後、写真のように、10mmレンチを使用し左手で本体を固定、右手でブッシングを締めます。
必ず締めきって下さい。素手でブッシングが外れるようなものはNGです。(自分なら、その程度の人が作ったものとし、即廃棄します。)
※WEBで探す限り、この製作方法を解説をしたページがありませんでしたが、この方法が一番確実です。


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6.完成です!

…個人的には、作業がしやすいCANAREのハンダ式BNCをオススメします。