音響・映像・電気設備が好き

音響・映像・電気設備が好き

「ヒゲドライバー」「suguruka」というピコピコ・ミュージシャンが好きです。

かなり変わった製品をゼンハイザーが販売しました。スマホやDSLR向けのワイヤレスマイクシステムです。帯域は2.4GHzを使用し、本体1に対し2chの使用が可能です。

本体部分からマイク出力とヘッドフォン出力が可能で、それぞれステレオミニジャックでの対応となります。

 

 

 

 

展示会の様子

 

 

ゼンハイザーの展示会で見つけ、 Revolabsに代わる小型な2.4GHzマイクを探しており、これは!と思い試しに1台購入しました。

RevolabsはYAMAHAに吸収され、ブランドが終了し製品群も廃番になった。

 

 

SENNHEISER Profile Wireless。左の本体、このサイズでタッチパネルである

 

 

公式サイトの画像。これだけのオプションが最初からついてくるとは!!

 

 

とにかくデザインが良い。かつてのSONYを彷彿とさせる。親機はジャイロセンサでの画面回転をオンにすると、天地に応じて上下がひっくり返る

 

 

本来はスマホやDSLR向けで、音声出力はUSB Type-CまたはLightningコネクタ対応。無線伝送が途切れると、マイク本体内蔵メモリに記録をする親切設計・・・なのですが、これをあえて拡声に使えないだろうか試したところ、問題がありませんでした・・・。

音声遅延は6.69msecで特に遅れも感じず、本体内蔵マイクは無指向性ではあるものの、音質が良くこれで短い時間のプレゼンなんかはできそうだと思いました。

φ3.5mmジャックでプラグインパワーマイクにも対応し、ここに直接音声をつなぎ周波数特性を計測したのが以下です。

 

 

ローカットは60Hz、位相特性からIIRフィルタが掛かっているのが分かる

 

 

RME Babyface Proはなにかと便利

 

 

スペック上は60Hz~20kHzでローカットの60Hzはオフにすることはできません。ここからローカットをオンにするとさらに110Hzから下がカットされます。

※内臓マイクではなく、直接音声を接続した場合の話

 

ゼンハイザーがこんな製品を出すのがとにかく意外で、本来想定されている用途ではないのは承知の上ですが、冒頭に書いたようにRevolabsのマイクの代わりに提案ができる製品だなと思いました。

※Revolabs自体はYAMAHAに買われてしまい、当のYAMAHAは拡声用ではなくテレビ会議用途で2.4GHzマイクを展開しており、拡声用途での使用は想定していない。

 

展示会はそこそこ行くのが良いですね。

NEUMANN KU 100 ダミーヘッド用のマイクロホンキャリブレーションアダプタPA 100を使ってみました。KU 100は言わずと知れたダミーヘッドマイクで、様々なHRTFのモデルとなっています。ちなみにKU 100のKUはドイツ語でkunstkopf、クンストコップフで人工の頭を指します。

 

 

NEUMANN PA 100。新品なんですけど傷だらけ・・・ドイツ品質なのか・・・

 

 

背面。おそらく材質はPOM。これなら日本でも作れます

 

 

KU 100の耳介を取り外し、マイクロホンユニットをむき出しにする必要がある

 

 

KU 100のマイクロホンとの結合。隙間が0.1mmほど開く仕様

 

 

マニュアルにはBrüel & Kjær Type4230、またはType 4228を使用せよとある。ちなみに4230はピストンフォンではない

 

 

ここで問題になるのが年代です。KU 100はノイマンのダミーヘッドの3世代目で第1世代であるKU 80は1973年に発売されました。KU 81が1982年、そしてKU 100は1992年です。

KU 100が発売された頃のマイクロホンキャリブレータは現在では販売が終了しており、マニュアルに記されているBrüel & Kjær Type4230、またはType 4228を想定しているPA 100アダプタでは現行品のキャリブレータと互換性がありません。従って、現行品のキャリブレータを使用する際は新たにアダプタを作った方が良さそうです。

 

 

参考公式リンク:

 

 

 

 

Brüel & Kjær Type4230を筆者は所有している為、検証が可能だった

 

 

Blog内リンク:

 

 

 

PA 100とType4230を合わせた状態。完全に合致する

 

 

篏合状態

 

 

くいつきが良くないため、天地を逆にして写真を撮った

 

 

PA 100の補正は1.7dBとマニュアルに記載がある

 

 

KU 100は無響室でその特性を計測しましたが、出荷段階でマッチングを取っているとしか思えない性能差で、価格にふさわしい特性でした。KU 100の測定はまた別の記事でまとめられたらと思います。

ここまでのツールが用意されていることにKU 100の強みがありますね・・・。かなり勉強になりました。

 

 

おまけ

 

Brüel & Kjær Type4231とPA 100は合致しない

 

 

Type4231は1/2インチアダプタの形状が4230とは異なっており、挿入深さが単体では分からない。純正アダプタのDP 0775を実測する必要がある

今や屋外照明やLEDは中国製がほとんどを占めています。それらの製品に採用されているレセプタクル、コネクタの大手がSEETRONIC(シートロニック)だそうです。Inter BEE 2025に行った際に、ADAMSON VGtがSEETRONICを採用していたと知人から聞き、そこにブースあるから見てくださいと言われ、見に行きました。

 

 

Inter BEE 2025 SEETRONICブース

 

 

ラッチ部分はノイトリックの意匠特許回避をしている為、旧製品に似た形状をしている

 

 

防塵防滴レセプタクル、キャップの出来が良い

 

 

この辺りは屋外対応製品に採用されている強みがありそう

 

 

 

USB Type-Cのレセプタクル

 

 

この手のXLR、イーサコンコネクタは数多の会社がコピー品を作っています。

※コピー品と呼ぶのも、ことXLRに関してはIEC-61076-2-103-2004「電子機器のコネクタ-第2-103部:円形コネクタ-多極コネクタ(タイプ'XLR')のレンジの個別規格」で決まっている為、準拠品であればOKです。規格として決まっていない、etherCONやpowerCONなどノイトリックが規格提唱をしたものに関してはコピー品と言ってもいいでしょう。

 

Blog内参照リンク:XLRの規格はこちらにまとまっています。

 

 

 

そうなると、普段はノイトリックを意識して購入するが、製品を買ったら別の会社のコネクタが付いてきた、はユーザ側としてあり得る話で、製品側のレセプタクルがSEETRONICならばコネクタもSEETRONICの方が良いだろう、なんて考えるのは当然かもしれません。

 

 

Inter BEE 2025のブースで許可をもらってXLRコネクタを分解させてもらいました。

 

ソケット部分の寸法は一致している

 

 

3ピンXLRは根元まで差し込めるのでノイトリックの寸法とは異なり、IEC準拠である

 

 

XLRに関しては内部構造まで完全コピーということが分かりました。なるほどなぁ。

 

とりあえず、ADAMSON VGtに採用されているとのことで現物を見に行きました。こうした行動に出れるところがInter BEEの良いところです。展示会の醍醐味ですね。

 

 

ADAMSON VGt。フラグシップ機にノイトリックはpowerCON TRUE1のみ

 

 

選定理由は筆者は分からないが、屋外用コネクタとしてのetherCONに選ばれたのは本家ではなく互換品、ということですね・・・

 

 

キャップした状態

 

 

筆者はこの手のスピーカとは無縁の職種ですので、教えてもらわなければ分かりませんでした。(皆様の情報提供は助かります・・・)

各SNSでSEETRONICが出展しているよとつぶやいたところ、複数人から反応がありました。そうか、認知されているのか・・・。

 

SEETRONICは日本展開を行うとのことで今後の動向に注目ですね。

PHOENIX CONTACT DINレールコンセント 0804174 EO-AB/PT/LED/S/15の紹介です。

 

フエニックスコンタクト社のDINレールマウント3P電源コンセントです。端子台方式は撚り線・単線の両対応です。
 

 

かわいい正面。スイッチ付きモデル

 

 

スペック

 

接続電線サイズ、単線 0.2㎟~4㎟
断面積AWG24~12
撚線の接続電線サイズ 0.25㎟~2.5㎟

接続電線サイズ、撚線AWG24~14

 

※UL508規格準拠、PSE規格外

 

 

側面。DINレール取付、ネジ留め対応

 

 

端子接続部分

 

 

電線を差し込んだ状態

 

 

斜め

 

 

PSEの承認を取っていない為、組み込み制御での使用に限られます(そもそもDINレールマウントなんて特殊用途)があるといいながあって良かったです。制御テストの際にも使用できそうです。

 

 

Brüel & Kjærっぽいマイクロホンのグリッド。キラキラしていて素敵ですよね。あの輝きを手元に置いて、いつも眺められたら。そんな願望を叶えるために名刺サイズの基板をデザインしました。ガーバーデータ作成は @magicarchtec さんです。正気だろうか。

メーカ名が入っていますが、身内で楽しむためのものですので突っ込みは不要です。

 

 

キラキラ!!!メンバーを紹介するぜ!1インチの創始 Type 4144、DPAに引き継がれた16mm Type 4006、1/2インチのスタンダード Type 4189、スタジオ用マイクロホンからSIM用計測マイクロホンへ先祖返りした伝説の12mm Type 4007

 

 

デザインして分かったのは、グリッドの分割数が偶数と奇数があること

 

 

銀色ははんだレベラー(HASL)で再現している

 

 

NTi M2230と記念ショット

 

 

参考になるのかBlog内リンク

 

 

 

 

背面はIEC 61094-4の寸法規定を載せている

 

 

だいぶ血迷っていますが、測定マイクロホンに魅せられた人間は沼から抜けられないと言われています。おそらく手遅れです。