USB Type-C 1本でどこまでの事が出来るのだろうか?と市販品を購入し試した結果、どうやらWindowsであれば複数のディスプレイに出力が可能ということが分かりました。その顛末をなんとなくまとめた記事です。
当初は、漠然とUSB Type-C DP alt Mode + PD電源供給環境を求めていました。机上にUSB Type-Cが1本だけ出ており、そこにノートPCをつないでHDMI出力や電源供給など様々な要求を達成する構想です。安価なモデルとしてあるADTEC APD-V074AC2Hは給電能力が65Wでこれでは起動中のパナソニックのノートPCへ電源供給ができないため選考落ちしました。実際に2台買って試験をしてみましたが、起動中に充電が機能しないのでは問題外ですので、PD電源供給は100Wが最低ラインと分かりました。
ADTEC APD-V074AC2H。USB Type-C DP alt Modeで4K 30Pまでの出力が可能。安価で良いが給電能力の低さが問題となった
他のType-Cドックが無いものかと探していたところ、別件で3画面マルチを組みたいと相談を受け、DisplayPortで接続すると4画面までデイジーチェーンが可能らしいですよと情報をもらいました。試しに、HPのミニPCのDisplayPort出力でHPのモニタ3台をDPデイジーチェーンでつないだところ、問題なく画面が出力されました。(HDMI → DisplayPort変換はNG)これはどういう仕組みなのか・・・と調べたところ、DisplayPortにはマルチストリームトランスポート(MST)機能があることが分かりました。これはグラフィックスカード(ビデオボード)依存ではあるものの、決まった帯域幅の中であればDisplayPort 1本でデイジーチェーン(モニタに専用の出力ポートがある)またはスプリット(DisplayPort 1 in to n out製品がある)でマルチ画面の構成が可能なのです。※但し、DP MSTはMac非対応でセカンドモニタ以降はミラーリング扱いとなるようです。
DisplayPortにマルチ画面対応のMSTがあるならば、USB Type-Cコネクタの別レーンを使いDisplayPortを出力するDP alt Modeでもその機能は引き継がれるはずだ!と思いあたり対応製品を探すことにしました。
こちらが求める仕様要求は以下です。
USB Type-C PD 100Wの電源供給
USB Type-C DP alt Modeで2画面構成
ついでにイーサネットのRJ45
USB HUB機能
それでは行ってみましょう。
j5create USB Type-C ドック デュアル
Type-C 140W給電、DP alt ModeでHDMI 4K60p 1画面+HDMI Trigger 6 External Graphics 1画面出力で4K30p、電源供給は別途Type-C
NTi Audio XL2にはシネマメータ測定オプションがあります。試そうにもかなり高額かつ身近でもない為特に詳しく調べていませんでしたが、ふとしたきっかけがありシネマメータの説明書を読むと、実質的な測定を担う「スペクトラムリミットオプション」と測定手順をアシストする「シネマアシスタントオプション」の2つから構成されるとありました。これは、測定だけに限れば「スペクトラムリミットオプション」のみで可能だということです。スペクトラムリミットオプションは既に持っていますのでXカーブ測定を試してみました。尚、シネマアシスタントオプションは単体でも購入が可能です。
Xカーブ測定に必要なトレランスデータはNTiの公式サポートサイトからダウンロードできます。ただ、Multi tone Headroom test用のトレランスデータはダウンロード出来ません。シネマメータ測定オプションは間違いのない手順アシストとトレランスの組み合わせの為、どこかトレランスデータがあるはず・・・まてよ・・・とXL2のファームウェアをテキストエディタで見たら平文で記載されていました。暗号化をしている訳でもありませんし、ここで手順を公開しても別に良いでしょう。
XL2 Support PageにあるXカーブトレランスデータ。ここにシネマメータオプションで使用するトレランスデータのすべてがあるわけではない
つまり、XL2 Support PageにあるXカーブトレランスデータはあくまでもスペクトラムリミットオプションを持つ方に参考で提示しているデータであり、XL2シネマメータオプションに内包されているシネマアシスタントオプションは実際はこのファームに直接書かれているトレランスデータを参照している、ということです。なるほどなるほど。
従って、XL2 Support Pageに公開されていないMulti tone Headroom testに必要な「HR_Screen」「HR_LFE」はファームウェアからトレランスデータへ変更することが可能です。(意味があるのかはおいといて・・・こんな事調べた人他にいるのだろうか?)