パンを齧っていると昔からの顔なじみの方が偶々通りかかった。挨拶をして、キャッシュレスになってしまい食べ物買えないから持ってきた物をここで食べてるんだと言った。
「自分もキャッシュレスになってから、いちいち面倒だから買ってない」と彼も答えた、お仲間がいたわけだ。
ホーム寄り側に見える小さなテント、あれはいったい何を置いてるのだろうと、食べ終わってから見てみることにした。
いずれも若い女性が一人で立っていて、テーブルの上に売っている物が置かれてあった。
一つは飲み物だけだった。もう一つはハイティーンぐらいの女性で、こちらは飲み物とパックに入った焼き鳥とあと何か、食べる物も置いていた。
「美味しいですよ!」と愛嬌よく言う、がキャッシュレスなので買えないと言い、涎が出るけど買えない! とわざとらしく大仰に告げ、その場を離れた。
もう、することも見るものもないのでスタンドに入ることにした。
入口の脇にこんな物が設置されていた。
なるほどね、これはこれで良いだろうけど、こんな物置いたからって手抜いてもいいというもんじゃないだろ、という想いが先に浮かんだ。
──文字通り尻拭いと思いつつ、つづく。