窓の外を見ながら呟かれた言葉に、思わず言葉がつまりました。
今日は月に一度の老人ホームさんでのレッスンで、よく参加して下さる女性がこれから歯医者さんへ行かれるということで、駅までのシャトルバスをご一緒させていただきました。
現在84歳のその女性は、もともとエアロビクスや水泳などをこなし、80歳まで自分で運転していたほどアクティブな方。
ところが旦那様の介護中に腰を圧迫骨折してしまい、それ以来、独りで歩くことはできるものの身体が以前のようには動かせず、葛藤が続いているようです。
見た目はお化粧も綺麗にし、姿勢もいいので自信に溢れているようにも見え、多くの方が「お元気そうでいいですね」と声をかけたくなるのも分かります。
「前は厚いステーキを食べるのも好きでね。
でも今は歯も治療しないといけないのよ。」
そして冒頭の言葉を呟かれました。
見た目がキリッとされていると、ついつい表面的な褒め言葉をかけたくなりますが、 もともと元気だった方ほど、当たり前に出来たことが出来なくなることや、身体の変化を受け入れていくことに日々葛藤しながら過ごされているのかもしれません。
だからこそなおさら、見た目にも手を抜かず、一段と姿勢良くされてきたのかもしれません。
心の中の言葉にできない葛藤を垣間見たような気がしました。
大先輩方の半分も生きていない自分が、表面的な言葉で返答などできるわけもありませんでした。
自分のゆうに倍以上、生きておられる大先輩方と一緒に行うレッスンは、だからこそ今の自分の精一杯で向かわせていただくしかなく、日頃の自分の甘さや覚悟の程を見透かされるような感じでもあるのです。
肉体は自然の変化があっても、生命の本質は年を重ねるごとに心が豊かになること、と尊敬する先生から伺っています。
どんなに豪華で面倒見のいい施設であっても、それが本当に年々心が豊かになっていくことをサポートできているかどうかは別です。
月に一度でも大先輩方に会わせていただく以上、私がお返し出きることはなにか?
問い続けていきたいと思います。

近くのお家の薔薇が満開でした(^^)
未熟さに落ち込む時も「あなたはあなたの花を咲かせなさい」という声が聞こえてくるようで励まされますね(^_-)-☆
皆様もよい週末をお過ごし下さい(^_^)ノ