今村夏子「父と私の桜尾通り商店街」(KADOKAWA) | HYGGE 創作活動·読書感想

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こんにちは、柚月ひろむです。

気づけばもう2月も半ば。

いつもならバレンタインチョコフェアを

楽しみに百貨店へ出かけているのですが

今年は行けず、引きこもっております。


そんなストレスからか

表紙が美味しそうな小説ばかりを

まとめ買い(引きこもりアイテム笑)してきました!


その中の一冊がこちら。


今村夏子「父と私の桜尾通り商店街」

(KADOKAWA)


クリームで綺麗にデコレーションされた

コッペパン。美味しそうです(^-^)


されど作者は今村夏子さん。

今まで読んだことがあるのは

「星の子」「むらさきのスカートの女」

なのですが、どちらも独特な物語でした。

今回は爽やかそうだな

と、いざ読み始めてみると……

ザ今村ワールドが詰まった短編集でした!!


【あらすじ】=====================

店を畳む決意をしたパン屋の父と私。引退後の計画も立てていたのに、最後の営業が予想外の評判を呼んでしまい――。日常から外れていく不穏とユーモア。今村ワールド全開の作品集!

(版元ドットコムより)

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日常を切り取って描かれた物語なのですが、どこかズレている部分があって、そのズレが奇妙で怖いような……もはやホラーじゃない?と思えるほど。

どの短編の主人公も「え?気にするところはそこなの?!怖い」と思わず突っ込みたくなります。

そんな自分の中の常識と、登場人物の考えのズレ、歪みを感じる、独特な物語でした。


この奇妙な感じをぜひ味わっていただきたいです。


表紙はほんわか美味しそうなのになあ(笑)


ひろむ