映画「K2 ~初登頂の真実~」 | ほくとの気ままなブログ

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映画「K2 ~初登頂の真実~」

 

2012年イタリア 120分

 

<監督>

ロバート・ドーンヘルム

 

<キャスト>

マルコ・ボッチ、

マッシモ・ポッジョ、

ミケーレ・アルハイム

<内容>

1954年、イタリア・ミラノのデジオ教授(ジュゼッペ・チェデルナ)は世界最高峰のエベレストよりも過酷といわれる世界第2位の高峰K2の初登頂を果たすため、最強のアルピニスト・チームを集結。その中のひとり、強靭な足腰と精神力を持つ青年ボナッティ(マルコ・ボッチ)は、厳しいトレーニングを積み、最年少ながら12人の遠征隊の一員に選ばれた。

一行はK2制覇に向けて登頂を開始、そこには様々な困難が待ち受けていたが、クライマーたちは闘志と結束力で乗り越えていく。高所でも無類の強さで仲間を支えるボナッティだったが、最終的にデジオが登頂アタックのクライマーに選んだのは、コンパニョ―二(マッシモ・ポッジョ)だった。

 

 

しかし、ボナッティに初登頂の偉業を奪われることを危惧したコンパニョーニは、ボナッティと合流する予定地よりも遥かに高い位置にキャンプを設け、妨害を企てる

 

そんな中、何も知らずに必死の思いで酸素ボンベを荷揚げしていたボナッティは、予定地に到着すると疲れ切ったハイポーターとともにビバークを余儀なくされる。

一方、コンパニョ―二と彼に選ばれたラチェデッリ(ミケーレ・アルハイク)は、ボナッティが荷揚げした酸素ボンベでK2登頂へ出発する……。(Movie Walker)

 

 

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ギャオにて初鑑賞。

世界的な登山家の、失われた名誉を描いた作品。

 

50年の時を経て、初登頂に何が起こったのか?

真実が明らかにされる。

 

 

登山隊隊員間の名誉欲が根底にある確執は、どうしても避けられないところでしょう。

1954年K2世界初登頂を成し遂げたイタリア山岳チーム。

2人のイタリア登山家が歴史的偉業を成し遂げるも、その後50年以上も初登頂をめぐり、クライマーたちの名誉をかけた訴訟が繰り広げられました。

その実話をもとに、初登頂の栄光の陰に隠れた真実の物語が描かれています。

 

 

登山映画で、登山の見ごたえある映像もふんだんに出てくるので、大きいスクリーンで観たかったですね。

登山映画ではありますが、名誉を得たいがための人間の業や嫉妬心、はたまた優しさなども垣間見られるヒューマンドラマでもありました。

 

少々ネタバレになってしまうかもしれませんが、初登頂した者という名誉得たいがため、合流予定地を連絡なしに決めて妨害するなど、一歩間違えたら他人の命を奪ってしまうことも、時と場合によっては平気で決断してしまう人間の浅はかさを痛感しました。

 

そのようなことで手に入れた栄冠は、心のそこから喜べないのは当然の如し。

 

 

まぁしかし、この映画に出てくるような他人を蹴落としても自分が栄冠を勝ち取るようなことは、登山に限らず色々な世界で起こりうること。

ただ一方、物事を成し遂げるためには、奇麗ごとだけでは駄目なこともあるのも現実ですが・・。

 

しかし長い年月をかけて名誉を取り戻したのは、執念ですね。

 

 

ちなみにK2事件とは、K2の登頂に最後まで参加できず、途中で下山したというボナッティ。

同じチームの登頂成功者コンパニョーニにボナッティが抜け駆けして酸素ボンベをを吸った」と発表され、世間から非難されるも、身の潔白を訴えるべく裁判を起こす。

登頂から50年後となる2004年に、ようやくその潔白が証明されたという実際に登山史に残る事件のようです。

それを題材に、実際のK2登頂の様子を描いたのが今作品。

 

ヴァルテル・ボナッティ)

このK2の事件の後も、ボナッティは名ただる山に次々と登頂。

登山史に名前の残る世界的な登山家となったようです。

挫折しないで良かったですね!

 

K2初登頂の偉業の重みと、真実を知ることができた貴重な作品でした。

*写真すべてお借りしました。

 

5点満点中3.4