映画「U・ボート」ディレクターズカット | ほくとの気ままなブログ

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映画「U・ボート」

ディレクターズカット

 

 

 

1981年 西ドイツ 208分(日本公開版135分)

 

<監督>

ウォルフガング・ペーターゼン

<キャスト>

ユルゲン・プロホノフ、

ヘルベルト・グレーネマイヤー、

 

<内容>

1941年、ナチス占領下のフランスの港町ラ・ロシェルの酒場。

ドイツ兵たちで賑わうその中に陸での最後の夜を楽しむUボートの乗組員たちがいた。

最年長の30歳である艦長(ユルゲン・プロホノフ)をはじめ、乗組員たちは皆20代前半。初めてUボートに乗り込む報道部記者ヴェルナー(ヘルベルト・グレーネマイヤー)は22歳の若さだ。

 

 

翌日の早朝U96で出発した乗組員は、艦長を含めて総勢43名。艦長は、まずこのU96が水深何メートルまで可能かをテストした。水深計は160メートルを指した。

夜、ヴェルナーは興奮さめないまままに乗組員たちの話に耳を傾けていた。そんな日々が何日か過ぎた。そして、やっと攻撃命令が来た。敵の艦隊を攻撃するため、U96潜航を開始。緊張したムードが艦内に溢れる。乗組員たちは肉体的にも精神的にも限界にまで達する。魚雷が発射し、駆遂艦が姿を現わす。敵の爆弾で艦内に破片が飛ぶ

そして、水深230メートルに達した時プレッシャーバルブが力尺きたしかし150メートルまで浮上し、発射した魚雷が敵方を壊滅した。

そしていよいよ難関ジブラルタル海峡通過

予想通りU96は致命的な攻撃を受け、砲台は飛ばされ、状況は最悪となった。

皆が息をのんでみつめる中、水深は230、260……と沈んでいった。遂に280メートルの海底に達し、皆の失望の表情が艦内に満ちた。艦長は、しかしなおも希望を捨てず、修復作業を命じる。そしてU96は見事浮上した。翌朝、死線を乗りきった乗組員たちの眼前にラ・ロシェルの港が見えてきた。

 

 

乗組員たちの出迎えのパレードが行なわれる。

しかし、その時・・・・・・。

 

(映画.COMより抜粋)

 

*********************

 

 

この作品も随分昔に鑑賞したことがありますが、たぶんその時は135分の日本公開版だったと思います。

今回208分、長いかなぁ~と思っておりましたが潜水艦内での緊迫感あるシーンの連続、そして日に日に変わっていく船員たちの姿に引き込まれて、3時間28分はあっという間でした。

 

この映画は極限状態の艦内の人間模様をリアルに描いた戦争映画になります。

 

ただしシンプルなシナリオでとくにストーリーらしきものもないのですが・・その分人間模様が大きな見せ場になります。

 

 

水深テストをするシーンや、敵の爆弾で海底に沈んでいくUボート、どんどん水深が深くなるにつれて船体のきしむ音、船内のボルトが吹っ飛ぶシーンは特に手に汗握る緊迫感があったことを思い出しますが、今回鑑賞しても全く同じでした。

密閉空間での緊張にお連続、静まり返る船内の中で響くソナー音は効果絶大。

 

 

一つの間違いが深海では全員の命取りになります。

 

ストーリーらしきものはほとんどなく、この映画は大部分が潜水艦内での出来事が中心、その中での人間模様、閉塞感の中で生活していくごとに船員の姿は変わっていきます。

冒頭の酒場で楽しむ人々から、真逆の潜水艦生活が人を変えていく姿は見ものです。

時には、敵からの機雷攻撃に息をひそめる時間帯、それはストレス度MAX状態。

 

 

また機雷攻撃により沈没してどんどん海底へ沈んでいく。

水深の針もレッドゾーンを超えていきます。

この場面もなかなか緊張感ありましたね。

 

潜水艦の艦体が、水圧に耐えられる限界ギリギリのとこ度で海底の一部にひっかかり留まることができた。

留まることができるのですが、今度は浮上できるかが問題。

艦内は浸水もしてエンジンなど破損個所大。

浮上できなければその先にあるのは死あるのみ。

そして浮上できたとしても、敵艦体の中に出てしまうかも。全員協力により、補修作業に入ります。

そして浮上するための一か八かの賭けに出ます。

 

 

この映画は潜水艦内の様子もけっこう見せてくれましたね、どのような空間で船員が生活しているか、戦闘などの緊急時の動きなども含め・・。

 

 

たとえば緊急時の時に、船の角度を修正さえるために狭い船内、船員を前へ後ろへと移動させたり、上官たちが食事をする部屋も戦艦などの部屋に比べると本当に狭い男5人がテーブル囲んできつきつ状態w潜水艦内は本当に狭いのです。

 

 

爆雷の影響で損害した船内の計器類など、修理する船員の動きもけっこうリアルで引き込まれました。

 

そして先ほども記述しましたが浮上するための一か八かの賭けに出ます。

ネタバレしますが、一応浮上します。内容のところにも書いてありましたねw

 

 

その後、

奇跡の生還を行ったUボートの乗組員たちに、まさかの結末がまっていました。

衝撃のラストには愕然とさせられます。

まさにこれが戦争でしょうか。

ぜひ最後までご覧ください。

 

 

単純な進行の中に、戦争の不条理をものの見事に描いている作品になっています。

 

完成まで2年をかけた作品。

出演者たちも長期間での撮影に疲労して髪の毛や髭も伸ばし放題のようで、実際の乗組員の姿を再現できたとか。

確かに映画を見ているとそのリアル感は相当なものになっています。

 

また特撮シーンで建造されたUボートは、映画「レイダース/失われたアーク」にも登場しているようです。

まったく気が付いていませんでした。

 

↑艦長のモデルとなった実在の人物

 

CGなどがない時代のアナログ感、それがまた逆に重厚感をかもしだしてくれています。

またテーマ曲は隠れた名曲。

ドイツ映画の名作とくとご覧あれ。

(画像全てお借りしました)

 

 

5点満点中4.0