モンタージュ理論を確立した映画「戦艦ポチョムキン」 | ほくとの気ままなブログ

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なぜか、ここ最近サイレント映画が続いておりますがww

 

モンタージュ理論を確立した映画

戦艦ポチョムキン」 

 

なんか、この水兵さん・・・モーホーのような?www

 

1925年ソビエト映画(サイレント映画) 75分 

監督セルゲーイ・エイゼンシュテーイン 

 

 (あらすじ:内容)

 

帝政ロシアの軍艦ポチョムキのなかでの出来事。兵士たちがウジがわいた肉を使ったスープを飲むことを拒否した。上官は塩水で洗い流せば問題はないと、しかし兵士たちはなお拒む。艦長は兵士たちの銃殺を命じる。その行動に怒りを覚えた兵士たちが反乱を起こします。兵士たちが乗っ取ったポチョムキン号はオデッサに入港します。ポチョムキン号での反乱は民衆にまで広がっていきます。民衆は示威行動に出ますが、軍に鎮圧されてしまいます。ポチョムキン号の反乱を受けて政府が艦隊を派遣し、ポチョムキン号と艦隊が真正面からあいまみえていきます。

 

というような、1905年の戦艦ポチョムキンの反乱を題材とし、ロシア革命の記念映画として制作されたプロパガンダ映画です。

 

普通に見てもそこそこ面白いのですが、この映画の素晴らしいことは、今ではめちゃ当たり前なのですが、モンタージュ理論駆使した映画の教科書と称されている点です(昔観た時は有名な映画だということだけで、そんなことは知りませんでしたw)。

 

映画に画期的な手法をもたらした作品のひとつとしても、取り上げられています。

もっとも有名なのは反乱を支持しデモ行進をしていた民衆を、コサック兵が虐殺する映画史上最も有名な6分間」といわれる

「オデッサの階段」のシーンですね。

 

 

その中のワンシーンは後のブライアン・デパルマ監督の「アンタッチャブル」の中で階段から乳母車が落ちていくシーンで引用されていたりもしています(あのシーンは印象的でしたね。そして乳母車を救ったアンディガルシアはかっこう良すぎたw)。

 

 

では、モンタージュ理論とはですが、これは要するに関係のないような映像をつなぎ合わせて、単一では意味の通らない内容の映像に第三の意味を持たせるための技法です。たとえば、この映画のワンシーンでライオンの銅像の映像と水兵たちの映像がモンタージュされていますが、そのことによって水兵たちの怒りが表現されるといったテクニックです。

 

まぁそれまでの映画は、言ってみれば撮りぱなしで、編集やらなんにも手が加えられないようなものでした。ですから、その点を踏まえてまたこの映画を観てみると、確かに臨場感や切迫感など迫力が増してみることもでき、素晴らしい映画なんだと、あらためて実感することもできますね。

 

 

こぼれ話

エイゼンシュティンは一時期日本の教師に漢字を習っていたことがあったようです。そしてその学習がモンタージュ理論の元になったともいわれています。

日本語の漢字は、例えば、「日」と「月」というそれぞれ別の意味を持つ漢字を二つ組み合わせると「明」という新たな/第三の意味が生まれる。このような事からの発想がヒントになり映像を言語と同様の記号としてとらえていったようです。

 

漢字がヒントになったとは面白いですね

 

日本語字幕のものがアップされていたので、貼っておきます。