コールドスチール トレイルマスターへの憧憬 | 北欧ナイフでお気軽アウトドア

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というわけで、タイトルの通り。

コールドスチール社のトレイルマスターというナイフについてつらつら語る回です。

 

 

こんなブログをみて下さったりしているってことは、「結構ナイフにゃ詳しい人」が多いと思うんです。

私もねぇ、なんだかんだ30年以上に渉ってナイフと関わってきましたから、それなりには詳しい(はず)。

 

 

正直なところを言うと、昔っからナイフが好きで、使って研いでダメにして、目を引くものを買ってみて失敗して……を繰り返しているユーザー……、こういう人を「ナイフに詳しい人」と定義したいんですけれども、そういう人たちって、ここ何年も続いている「バトニング」には結構うんざりしていると思うんですよ。

 

 

「ナイフでマキを割るなよ!」

「斧や鉈を使え!」

「刃傷めるよ?」

「わざわざナイフの寿命を短くするってなに?」

 

みたいなことを、口には出さねどといった感じで思っているはずです。

私もそう。

 

 

ただ、「リスク(ナイフの破損、寿命の極端な低下、保証が利かない)を承知の上で、そういう遊びとしてやるなら、否定するものでもない」くらいのスタンスにしています。

 

 

私がバトニングに対して一番いやなのが、ナイフの機能、ポテンシャルその他を、「バトニングが出来るかどうか、やりやすいかどうか」という一点に集約させてしまっているところ。

 

 

実際、ちょくちょくナイフを使っていると、バトニングほど大仰ではないけれども、ナイフを使ってちょっと物を割ったりなんてことありますよね。

日本だとそうだなぁ、落ちていい感じに侘びてきた竹。その竹をつかって間に合わせの即席のお箸を作ろう、なんて時に私でも、刃を食い込ませて、拳でブレードバックをトントンして割るような使い方をすることがあります(竹だと割りやすいしね)。

 

 

ガンガンとバトン(木の棒)で、破壊せん! とばかりにナイフの背を叩く方法は、私にはちょっとね。

これもまた、このブログを見ている人ならいい加減耳にタコが出来ていると思いますが、バトンで叩くから「バトニング」なんですよね。

 

 

それが「パドリング」だったり「バトリング」だったり名前すら怪しい投稿や記事が巷間に流布しているという現状。

自分が好きなアクティビティだったら、しっかり名前くらい把握しときなよ、と思ったり思わなかったり。

 

 

……とまぁ、ちょっと不満を書きましたけれどもね、バトニング的なことをしても大丈夫なナイフってのが、ここ数年異常なレベルで人気を博しているんです。

Amazonのナイフのレビューをみても、バトニングに言及したものばっかり。

 

 

じゃあ、たとえばスパイダルコのパラミリタリー2はバトニングが出来ないから悪いナイフなのか?

って疑問が出てきますよね。

答えは当然NO。

 

 

 

 

 

 

 

 

あっ、ついでながら、パラミリタリーじゃない、ミリタリーも最近復刻しているので最後に載せておきました。

 

 

で、そういうタフなナイフに思いを馳せた時、自分の中での原体験は綱引きに使うようなぶっといロープを袈裟懸けにして、一刀両断にしてしまうという、コールドスチール社のパフォーマンス。

 

 

コールドスチール社のナイフは、今以て、タフで鳴らしていますし、切れ味もかなりいい。

惜しむらくは、ちょいと高級感に欠けるかな、というくらい。

 

 

 

鋼材が少し古いモデルになりますが、コールドスチール社のフラッグシップモデル、トレイルマスターの動画を張り付けておきます。是非ご覧くださいませ。

 

 

多分……このくらいの時期のトレイルマスターは、まだハマグリ刃だったんじゃないかな。

最近のCPM-3Vのモデルなんかはフルフラットで小刃付けされているみたい。

 

 

で、動画はいかがだったでしょうか?

最後に、リン(社長。今は引退したのかな? 会社も身売りしちゃったみたいだし)の自信に満ちたメッセージを以て、動画は終わります。

 

 

使いやすさ、高級さ、個々人にとっての使いやすいサイズ感、コストパフォーマンス……etc etc.

色々な条件があり、「良いナイフ」が決まるわけですが、コールドスチール社のド派手なパフォーマンスは「すげぇなぁ!」と思わず唸ってしまうものがあります。

 

 

ブッシュクラフトが流行って、ナイフのブームが来て、最初はみんなスカンジグラインドのことを問題にしていたんですよ。スカンジグラインドのナイフは使いやすいですし、研ぎやすい。切れ味だってかなりいい。

いわゆるフィールドで使うナイフとしては、めちゃくちゃ優秀だと思っています。特にモーラナイフなんかは素晴らしいですよね。

 

 

けど、段々とそのスカンジグラインドを無理やりハマグリ刃にする、というのが流行って、気が付けばバークリバーのナイフ一辺倒になって……みたいな大きな流れがあるように感じていますが、何故、コールドスチール社のナイフに目を向けなかったのか。また、その時期のトレイルマスターはハマグリ刃ですから、まさに彼らの求めていたものだったと思うのですが……。

 

 

まぁ、なんていうか。

トレイルマスターって、私にとっては結構な憧れなんですよね。

すっごいカッコいいし(ハンドルがクラトンなのがちょっとなぁ)、タフさや切れ味はお墨付き。

敢えて言うなら、ちょっと長すぎる/大きすぎるくらい。私がヤブ漕ぎみたいなことをしなきゃならない時は、ここ何年かはずっとナガサを使っています。和式刃物ですね。

切れ味がいいし、なんだかんだで日本人の私にゃ使いやすい。

 

 

けど、トレイルマスターにも憧れがあり、その憧れ故になかなか現物に手を出しずらかったというのは正直あります。

ハンドルがぶっ壊れたりしたら、そういう時はハンドルだけ専門店で別のものに挿げ替えてもらえばいいかな。

また最近のシースは、以前のそれと違って、刃を当てても刃が潰れないのです。

 

 

以前はザイテル的な、グラスファイバーだったのかな? 刃が当たると(納刀時とかに)容赦なく刃が潰れたんです。

最近はそういうこともなくなって、より使いやすくなっているみたいですね。

 

 

そういえば、もうかなり昔の話ですが、渋谷のジ・エッヂというナイフショップ(もうないよ!)で、カーボンVのSRKを購入した時に、店主に言われたのは「コールドスチールはねぇ、どんどんデカいのが欲しくなってくるよ」という。

 

 

幸い、その後20数年くらいは、刃が12~14センチくらいのいわゆる中型のナイフが使いやすくて、それが好きになったため、デカいのは和式刃物で割り切っていたんですけれども、ここにきて、妙にトレイルマスターが気になっていてねぇ。

 

 

しかも、今だとCPM-3Vのモデルがあるそうじゃないですか。

バークリバーのナイフなんかにも使われているやつです。私のもっているブラヴォー1にも採用されていますよね。

 

 

 

 

こういうやつ。3Vって書いてありますでしょう?

あっ、ちなみにバークリバーは「ランプレス」というのは私は嫌いです。ちゃんとランプなるものがついていたほうが好きです。なぜかみんな猫も杓子もランプレスランプレス言いますけど、別についていたっていいじゃん。

寧ろセーバーグリップの時なんか、いい滑り止めになって逆に「ついていないと嫌だ」というレベルになっています。

 

 

閑話休題。

で。

困ったことに、私、某ナイフショップのポイントが結構溜まっているうえに、そこではトレイルマスターの3Vバージョンを扱っているという。

 

 

さてさて、果たしてどうなることやら……。