西大谷本廟での墓参を済ませた後、鳥辺山の広大な大谷墓地を抜けて、
久しぶりに清水寺へと足を向けた。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
◆清水寺
京都でも、国内外から最も多くの観光客が訪れる京都屈指の人気スポットで、
世界遺産(古都京都の文化財)の一つ。
北法相宗(きたほっそうしゅう)の総本山で、山号は音羽山(おとわさん)。
本尊は十一面千手千眼観世音菩薩で、開山は延鎮上人(宝亀9年:778)、
創建は坂上田村麻呂(延暦17年:798)と伝えられる。
「仁王門」
清水寺の正門。 室町時代の応仁元年(1467)に発生、文明9年(1478)まで
11年間続いた応仁の乱の戦火によって焼失、16世紀初めに再建された。
右後方に見えるのは西門と三重塔。
いつも、大勢の観光客が記念写真を撮っている西門と三重塔の前にも、
ほんの数組だけ...。
「田村堂」
清水寺の開山堂で、坂上田村麻呂夫妻像、開基の行叡居士坐像、開山の
延鎮上人坐像が祀られている堂(重要文化財)。
現在の建物は寛永10年(1633)の再建で、別名「田村堂」と呼ばれ、謡曲の
「田村」に謡われている。
毎年、この時季には、田村堂に岩手県の南部風鈴が吊るされるが、岩手県と
清水寺の縁は、阿弖流為(アテルイ)・母禮(モレ)と坂上田村麻呂の時代に
遡る。音羽の滝の近くの境内にアテルイ・モレの碑が建立されている。
本堂に続く回廊にも沢山の南部風鈴が下げられ、風に吹かれて涼し気な
心地良い音色を響かせている。
この風鈴の音を聴きながら、目的の本堂での千日参り(※注)へ...。
※注:「千日参り」
毎年8月9日~16日に開催され、一日の参詣で、千日分に相当する
功徳をいただけるとされている。
期間中は本堂内々陣の特別拝観も行われる。
「音羽の瀧」
清水寺の開創の起源であり、寺名の由来となった瀧。
普段だと、三つの滝に大勢の人が長い行列を作っているのに、
この日は、ほとんど人の姿無し...。
「奥の院」
「音羽の瀧」の真上に建ち、現在の建物は本堂と同時期の1633年の再建。
2017年に修復が完了。本堂と同様の懸造り。(重要文化財)
奥の院から見る「本堂」(国宝)
“清水の舞台” で知られる「本堂」は、寄棟造りの檜皮葺で寝殿造風の
優美な建築。 葺き替え工事が完了した檜皮の屋根が美しい。
引き続き、今年の5月から床板の交換工事中だが、舞台の一部には
入場可能。
「子安塔」
本堂の向かい側の山腹に建ち、聖武天皇・光明皇后の祈願所と伝えられるが、
詳しい創建年代は不明。 現在の建物は1500年に建立されたもの。
檜皮葺の三重塔の内部には、子安観音(千手観音)をお祀りし、その名の通り
安産に大きな信仰を集めている。(重要文化財)
子安塔の側からは、清水寺の境内を一望できる。
再び、全国的に新型コロナウイルスの感染が拡大し、終息の兆しが
見えない状況での外出自粛の影響もあってか、人気の撮影スポット
“産寧坂(三年坂)”も人影はまばら。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
久しぶり(数か月ぶり?)に、四条河原町まで歩こうか...とも思ったが、
なにしろ、気温が40℃にも届こうかという猛暑に心折れて、清水道から
バスでの移動に...。
ホントに、コロナに加えて、この暑さ、なんとかならないかねえ...。