2022年から、台湾では主要産業である半導体産業を支えるため、産学連携で国立大学に半導体研究専門の大学院を設け、高度な半導体研究人材育成を開始したという。
今朝のNHKでも紹介されていたが、その大学の学長と思しき人が、「現場と教育のギャップはない」というようなことをいっていた。
いろいろな業界で技術が進歩・高度化している中で、日本のように「大学は学問を究める所」などとほざいていては、国際競争力の低下が示すように、世界からおいて行かれる、「技術立国日本」の看板を外さなければならない時代だということだ。
40年間、日本の学校教育は、教育者や学識経験者によって、不当に抑圧され、技術進歩に合わせた、技術進歩を支える学校教育に関心さえ示さなかったと記憶している。
その表れの象徴が、豊田工業大学や豊田工業高等学園、トヨタ自動車大学校トヨタ工業学園(企業内訓練校)だと思っている。
そして何かある度に顔を出すのが、設立60年を迎えた、日本の経済の高度成長と科学技術の著しい進歩に伴い、工業技術の高度化に対応する技術者の育成を目的とし、5年間の一貫教育により、一般科目と専門科目を効率的に学び、大学より2年早く(20歳から企業現場で)活躍できる、実験・実習を重視した理論と実践を兼ね備えた「完成教育」で即戦力の技術者を養成する学校である国立工業高等専門学校であるが、常に影の存在としてしか扱われていなかったと思う。
現在の、高専(国立工業高等専門学校)設立の意義・目的を忘れた学校教育は、「現場とのギャップの拡大を促進」してきたといっても過言ではないし、その高専でさえも世界の技術進歩からは大きく後れを取っていることは確かだろう。
いま日本に必要なのは、無理とかどうとかではなく、日本の教育は全体でそれこそ高専の設立目的を達成し、「現場と教育のギャップはない」人材の輩出を目指さなければ、日本に再び日が昇ることはないだろう。