医療保険とガン保険の違いは? | 保険屋あっくんのブログ

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尚、更新は全くの気まぐれです(笑)

すっかりお久しぶりです。あっくんです。
何事もなかったように更新します(笑)

さて、先日ヤフーのトップページの広告欄に
 
「医療保険とガン保険の違いとは?」
 
みたいな見出しがありました。
 
大抵の方は「ガン保険はガンになったらしか使えない」
 
とお思いでしょう。ええ、その通りです。
 
我々保険の業界人にしてみれば、基本的な事。
 
でもヤフーで記事になるって、そんなに認知されていないのか?
 
そう思って、今回は解説してみます。
 
 

そもそも医療保険とは、「約款で決められた疾病」に
 
罹患して、基本的に「入院」したら初めて使える保険です。
 
そして「約款で決められた疾病」にはガンも含まれます。
 
つまり「十分な」医療保険に加入していれば、
 
ガンにも対応出来るのです。

では「十分な」医療保険に加入されてる方はどの位いるのか…
 
若い頃に医療保険に加入されている方は
 
「とりあえず最低限」の医療保険に加入されている方が多いです。
 
またある程度年齢が行ってから加入・見直しをされた方は
 
保険料が馬鹿にならないので、これれも最低限の補償の方が多いです。
 

更に私自身も「医療保険は最低限」論者です。
 
まぁ、何をもって最低限と言うのかありますが。
 

では何故「ガン保険」というカテゴリーが存在するのか?
 
一言で言えば「保険会社の戦略」です(笑)
 
もう一言付け加えると「それでも備えは必要」
 
という事です。
 
 
一言目の「保険会社の戦略」とは、
 
日本初のガン保険は皆様ご存知のアフラック
(アメリカンファミリー生命保険)
 
が1974年に発売しました。
 
日本進出がなかなか思うように行かなかった(認可が下りないなど)
 
外資系の突破口を開いた商品とも言えます。
 
医療保険も加えて「第三分野」と呼ばれていますが
アメリカとの約束で日本の保険会社は参入出来ませんでした。
(だから医療保険は外資系が強いのです)
 
2001年に自由化され、今は大抵の保険会社が「ガン保険」
 
「医療保険」を販売しています。
 

人は自分が死ぬとはなかなか考えません。
 
医療保険もそうですが、ガン保険も生きてるうちに使える保険です。
 
「もし入院したら」「ガンに掛かったら」と想像しやすいのです。
 
またコマーシャルもバンバン打って認知度を上げ、
 
比較的お安い保険料もあって「とりあえず医療保険」という
 
まるで居酒屋の「とりあえずビール」みたいな風潮すら出来上がりました。
 
私はこれを保険会社の見事な戦略だと思っています。
 
とりあえず一つの契約でも頂ければしめたもの。
 
それを足掛かりにほかの保険も提案出来るからです。
 

そして、ガン保険も「とりあえずガン保険」理論で
(そんな理論聞いたこともない 笑)
 
で入ってしまうのです。
 

ご存知のように、今や国民の2人に1人はガンに罹ると言われております。
 
そして一昔前のように ガン=死 では無くなってきました。
 
実際にガンに罹ったら治療費や収入減など、お金は掛かります。
 
医療保険の一分野でしかないガン保険。
 
これも想像しやすく、訴求しやすい商品なのです。
 

一言目の「保険会社の戦略」と言った意味が解ってきたと思います。

では、二言目の「それでも備えは必要」とは…
 
 
一般的にガンに罹るとお金が必要と言われています。
 
ではどの位のお金を用意すべきかというと…
 
「神のみぞ知る」と、全く身もふたもない回答になります(笑)
 
というのは、ガンは罹る部位や進行度、その人の生活など
 
掛かる費用はまちまちだからです。
 

例えば、入院費。
 
厚生労働省の統計によると、入院に掛かる費用は
 
3割の自己負担額として 平均が
 
胃がん 18万1,742円
 
肺がん 19万1,668円
 
白血病 43万2,411円
 
と、ガンの種類によってまちまちです。
 
更に実際には「高額療養費制度」がありますので
 
公的保険の範囲内の治療では、9万円程度の自己負担となります。
(高額療養費制度に関してはまた別の記事で書きますが
月単位の精算になるので、あくまでも概算です)
 
そう考えると、さほどお金は必要なさそうですが…
 
退院後に、通院が待っています。
 
ガン治療は長期に渡って通院する必要があります。
 
また抗がん剤を処方される場合、これが結構な金額になったりします。
 

また、初期のガン(新生物といわれるもの)ですと
 
比較的治療期間も短い傾向になりますが、
 
進行が進むほど、治療期間は長くなる傾向があります。
 

更に、保険の効かない自由診療と言われる方法や
 
先進医療を受ける場合には、高額な費用が必要になってきます。
 

つまり、お金があれば治療の選択肢が増やせるという訳です。
 
 
またガンで入院した場合、会社員の方でしたら有給がつかえたり
 
しますが、自営業の方ですと 休職=収入減 となったりします。
 
入院日数あたり支給される保険金が多めだと
 
こういった収入減にも対応できたりします。
 
生活によるといった点はこういった所です。
 
 
十分な医療保険に加入していればガン保険は必要ないと書きました。
 
ガンのみに特化したガン保険より、範囲の広い医療保険に
 
加入していたほうが、より守備範囲が広くなるという意味です。
 

しかし医療保険最低限論者の私としては
 
あくまで本人が納得するレベルの医療保険と
 
これまた本人が納得するレベルのガン保険
 
この2本立てで加入する事が必要かと思います。
 

最後に
 
その人の収入や勤務形態、支出額、貯蓄額など
 
トータルで考えて、不測の事態に不足するであろう金額を
 
保険で賄うべきだと思います。
 
今の生命保険営業人は、そういったシミュレーションが
 
出来るソフトを持っています。
 
このソフトも生命保険会社が作っているため、
 
作為が全くないとは言い切れませんですが
 
一度、個人のキャッシュフローを整理する意味でも
 
試算してもらうのが良いかもしれません。
 
そして納得のいくプランを検討すべきだと思います。
 
その後、勿論嵐の勧誘を受けるとは思いますが(笑)