25歳くらいの時かな。
親友から
『子供を虐待してしまう』
と相談を受けた時の
お話の続きです。
チヒロに
虐待をしてしまう...
と相談を受けた話をする前に
彼女のことについて
もう少し触れておこうと思う。
チヒロのうちは離婚をしていて
チヒロは母親と弟と
一軒家で暮らしていた。
チヒロのママは若くて
びっくりするくらいの美人で
美容師をしていて。
私が泊まりに行った時などは
自宅に道具と薬剤を持ち込んで
パーマをあててくれたり。
ママには年下の
彼氏がいるんだけど
仕事後は
その人の家によくいるようで
夜遅くになっても
いつも家にいなかった。
(暗くて広くて誰もいない家
そんな印象だった)
弟とチヒロは
ご飯をどうしてるんだろと
ちょっと不思議に思ったけど
ある日、ママが一緒に夕飯を
と、ご飯を用意してくれた時
スーパーで買ってきた
海老の天ぷらが
透明のパックに入ったまま
テーブルに置いてあり
それと、インスタント味噌汁と
炊いたご飯が夕飯だったの。
当時15～16歳の私は
チヒロの家はママがうるさくなくて
そもそも、夜になってもいないし
自由でいいな～と思っていたけど
夕飯のおかずが
買ってきた天ぷらだけだったのを
見た時は
自分の家のスタイルと
全然違ったから
これだけで
ご飯を食べるんだ....
とちょっと衝撃的だったのを
今でも覚えてる。
とても
気さくなママだったけど
時々、ふいに
意地悪な喋り方を
する時があって
それは、たいてい
チヒロの年子の妹の
話になった時なんだけど。
妹は、チヒロのママと
犬猿の中らしく
30分くらい行った所の街で
父親と、父親の新しい奥さんと
3人で暮らしていたの。
ある日
チヒロの妹が
チヒロの家に何かを取りに
来ていたんだけど
探しものをしている最中も
妹とママは
なにやら口論をしていて
妹が帰り際に
ママに向かって叫んだ言葉が
『気持ち悪りぃ女』
』『男に股を広げることだけが
生きがいのクソが』
』って.....
気性荒っ... 
妹は、本当にチヒロとは
真逆と言っていいほど
全然タイプが違う子で
なんか向こうが
お姉さんに見えるねって
それをチヒロに言ったら
うん、みな、同じこという
と、笑ってたっけ。
老婆17歳。全然不良じゃないよ。
当時のオシャレに目覚めた高校生は
こんな感じです(たぶん
)
)※身バレ防止のため隠しました
チヒロはね
母親に対しても父親に対しても
愚痴や不平不満を言うことが
一切なかった。
本当にのんびりと温厚で
いつもニコニコしていて。
可愛い顔をしているのに
ご飯は、色んなものを
口いっぱいに詰め込んで
ハムスターみたいに
食べるスタイル
『この食べ方が1番美味しい
』
』と可愛く微笑んでいた。
チヒロが動くたびに
テーブルのお茶がこぼれ
どっかに行けば
なにか無くしてきたりと
あっちこっちで
やらかしまくりだったけど
テヘっと舌を出して
おどける顔が、また可愛くて。
だから、当時の私は
チヒロの抱えている寂しさや
誰かに愛されたいと
強く願う気持ちには
全然、気がつけていなくって。
後に、チヒロのママが
『チヒロの友達として』
私のことを特別に
好いていてくれたのを知った時
理由を聞いたら
チヒロが中学生の時に
虐めにあっていたらしく。
それを聞いた時も
そんなこと
全然想像も出来ないくらい
チヒロは
愛嬌があふれる
優しい子だったの。
続く.....
読んでくれてありがとう