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今日のテーマは「アジア唯一のホーバークラフト その2」
前回、大分空港の利用者数増加を背景に、市内から空港までのアクセス向上検討のための研究会ができたところまで触れました。
大分空港から大分市内までは高速道路を使用し1時間ほどかかります。
そこで、県は交通事業者や自治体関係者などで作る研究会は、高速船やホーバークラフトなどの導入可能性を検討。
結果、2020年にホーバー案が採用となりました。
以下が決め手となったポイントです。
①運航速度が速く、時間短縮効果が大きいため、空港利便性がより高まる
②かつての遊休施設を活用でき空港ターミナルに近い位置に発着場を整備できる
③整備の負担額が抑えられる(高速艇=115億~200億円、ホーバークラフト=75億~85億円)
④導入までの期間が早い(高速艇=11~12年、ホーバークラフト=3~4年)
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、2021年度には大分空港の利用者数が約56万人にまで落ち込みましたが、コロナ禍の収束に伴い、2022年度には利用者数約155万人とコロナ前の84.9%まで回復。
大分県は、2030年度には大分空港利用者数260万人を目指しており、ホーバークラフト運航開始に向けて、3隻のホーバークラフトを購入し、 発着場を整備します。
船体の保有は県、運航は民間事業者という「上下分離方式」が採られ、公募の結果、運航事業者は福岡県北九州市に本社を置くタクシー大手の第一交通産業に決定。
2023年度中の就航に向けて1番船「Baien(バイエン)」が納入され、2023年9月に式典が執り行われました。
西大分の発着場には約500台の無料駐車場を整備します。
ホーバークラフトの定期航路はアジアで唯一となるため、 観光資源としても期待されており、大分県が実施したWebアンケートでは、県外空港から大分空港への利用転換意向者数は約3万5千人、ホーバークラフトを目的とした大分県への来訪意向者数は約4万7千人でした。
就航から20年間で、空港への利用転換による消費額の増加で約57.6億円、宿泊を伴う観光客の増加で約411.3億円など、総額約614億円の経済波及効果を見込んでいます。
ホーバークラフトの就航復活が、観光の目玉として大分県経済の活性化に繋がりそうです。
ほはば飯塚