歳三さんの木刀 | 土方歳三資料館日記 (Hijikata Toshizo Museum Blog)

土方歳三資料館日記 (Hijikata Toshizo Museum Blog)

土方歳三の生家跡に設けられた資料館にて運営に携わる子孫の綴る日記。

歳三さんと兄弟と共有の木刀があります。


今まで天然理心流の木刀を何本も見てきましたが、

どうやら、「規定のサイズや形」というのは

なかったようで


近藤さん使用の

丸太を削ったかのような

柄の部分が分かれていない太いもの、


長さも長く、太さもそこそこ太目のもの、


通常の木刀に準じたスタイルの細身のもの、


などなど、どれも個性的です。


型稽古に適したもの、とか

腹の力を鍛えるもの、とか

いろいろ特徴があったのでしょうね。


この辺り、現在でも天然理心流を継承しておられる先生などからは、

次々興味深いお話が飛び出します。


いつか、資料館で実技を交えた講演会なんてできたらいいなと

思っておりますv(^-^)v


歳三さんのものは、

長さ四尺、柄の部分だけでも

一尺二寸五分ある大迫力のもので

「本当にこれ、振れたのかな!?」と思わせるほどの存在感。

(一尺=約30.3cmなので、長さは121cm強ですね)


歳三さんの身長は、「五尺五寸余り」(167㎝ほど)でした。

江戸後期の男子の平均身長が157㎝ほどだったことを考えると、

かなり身長は高いほうだったのですが、


それでも


「この木刀を使っての稽古は

厳しかっただろうし、鍛えられたろうな」


と感じます。



重量は平成十八年末現在の時点で、1.6kgです。


木というのは生き物です。

年を経るごとに枯れて、水分も減少してきます。


今から160年ほど前ごろ、とすると当時はもっともっと目が詰まっていて

どっしりずっしりしていたことでしょう。


ちなみにつばの部分はかなり厚い革でできています。


下に写真を載せましたが、

ちゃんと土方家のものと分かるように

「義」という代々土方家の男子に使われる諱が

彫られておりますp(^-^)q



歳三さんの木刀


現在でも天然理心流の門下生の方が

厳しい稽古を積んでおられますが、

木刀での稽古は入門してある程度

経たないとさせてもらえないそうです。


基礎も習得できていないままに、

闇雲にこんな木刀を振り回したのでは、

肩を壊してしまうんだとか。


今年の夏、いつもご来館くださる天然理心流の門下生の方が


「やっと木刀を使っての練習を許されるようになったので、

先生にお願いして「義」って彫ってもらいました!」


と、木刀を見せに来てくださいました。


ちなみに腕を見せてもらうと、

すごいしまった筋肉をしておられました。


プロレスラーや、K-1の選手の方がいらしたときにも

筋肉もりもりのたくましさにびっくりしましたが、

剣をやってらっしゃる方は、

無駄な筋肉が削ぎとられて

鋭い印象の腕をしている方が多いように思います。


歳三さんはどうだったのでしょうか…ニコニコ


ダウンよろしければクリックしてください。

ブログランキング